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2006年9月17日 (日)

古いガラス戸と暖簾。 2003年2月7日

赤羽駅前で昔からの知人に偶然会った。
私と母は彼の両親とも懇意にしていた。しかし、両親は5年前、相次いで亡くなった。

その後、知人はかなりの遺産を相続したようだ。
彼はそれを元手に花屋を兼ねたカフェを始めた。
私もしばらくは花を買いに行っていたが、遠すぎるので自然に近所で間に合わせるようになった。

私は無沙汰の詫びを言った。
彼は意に介せず、「あの花屋は閉店した。」と話した。
「今は何もせずブラブラしている。近く、小料理屋を始めるから遊びに来てくれ」
彼は屈託なく話した。
私は小料理屋と聞いて心配になった。素人が突然小料理屋を始めて上手く行くことは殆どない。内心そう思ったが「必ず遊びに行くから」と言って別れた。

多分、開店1年くらいは私のような知人友人が義理で押しかけて賑わう。
しかし、2年目はそうはいかず、潮が引くように客足は遠のいてしまう。

私なら、そのような店は知らない土地に出す。
狭くて古い店で、昔風のガラス戸に暖簾。
ガラス戸をガラガラと開けると暖かい電灯。
古びているが磨き込まれた一枚板のカウンター。
中には糊の利いた割烹着の40代半ばの人の良さそうな女将。
無口だが愛想良く、テキパキと熱燗をして、白く可愛い手で酌をしてくれる。
棚の上に、クラシックな白黒テレビを置くのも良い。

そのような飲み屋をイメージしながら帰路についた。
彼の始める小洒落た小料理屋は多分失敗しそうである。

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