横浜夕景色 2003年6月10日
土曜の夜、上越のコレクターのSさんに横浜でご馳走になった。
暫く、横浜はご無沙汰である。海風の香りを嗅ぐと鬱積していたものが吹き飛ばされてしまった。横浜は好きだ。東京の直ぐ隣りなのに何か違う。
食事は大桟橋出航の船上である。私は石川町で下車して中華街、山下公園へと歩いた。
通り過ぎた中華街は結婚式帰りの若者たちが多かった。中には何故か、美しい女性が花束を持ち泣きながら歩いていた。更に行くと、酔った女の子が転び皆に引き起こされていた。そのタイトスカートから見えた白い足に私はハッとして見とれてしまった。中華街では松花ピータンと唐辛子入りの腐乳を買った。これは帰ってから直ぐ食べたがとても美味かった。
山下公園の石造りの岸壁を打つ小さな波音が心地よかった。下を覗くと澄み切った海に大きな魚が群をなしていた。辿り着いた大桟橋は改装されていて、船のデッキをイメージした木製のスロープが心地良かった。
船は出航すると直ぐに、レインボーブリッジをくぐって東京湾へ周航した。Sさん夫妻とお嬢さん、ホームステイ中のドイツ人の青年、大勢で中華料理を食べビールを飲んだ。時間はあっという間に過ぎ、船はいつの間にか大桟橋に着岸していた。
ホテルへ帰るお嬢さん達と大桟橋で別れ、Sさん夫妻と中華街を歩いた。雨上がりのライトアップされた古い建物が美しい。3人で中華街善隣門近くにあるバー"ケーブルカー"に入り、私はマルガリータを飲んだ。
12時近く、Sさん夫妻にタクシーで関内へ送ってもらい終電に乗った。
次の桜木町で24,5歳の女の子の一団が乗車してきた。高校同窓会の帰りらしい。隣りに座った女性と私の前に立つすらりとした女性が楽しそうに高校時代の話をしている。立っている女性の声は甘く品がある。話の内容から、彼女の住まいは川崎で、浜松町のオフィスに勤めているようだ。
川崎で二人が下車すると急に寂しくなった。最近、母の介護と仕事に明け暮れストイックな生活を続けている。私は無性に遊びたくなった。
品川を過ぎると車窓を見馴れた東京の風景が過ぎた。車内は暗く押し黙る女性ばかりになってしまった。
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