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2006年9月18日 (月)

早春賦   2003年2月11日

雨の中、車椅子の母にポンチョの雨具を被せて自然公園へ連れて行った。
公園に着くと、待ちかねたようにスズメたちが飛んできた。
私はいつもと違うフード付きの雨コートを着ていたが、スズメたちには私と分かるようだ。

餌を撒くと一斉に食べ始めた。
石畳を小さなくちばしでプチプチとつつく音を聞いていると幸せな気分になる。

雨に濡れた自然公園は深い山のようだ。
木の枝に水晶の首飾りのように雨しずくが綺羅めいているのが美しい。

「雨コートが暖かそうですね」
公園の清掃をしている老人が母に声をかけた。
ボランテアの老人クラブの人である。彼は私が親孝行で評判になっていると話した。この3ヶ月間、殆ど毎日車椅子を押してやって来るので、そう思われるのだろう。しかし、私は自分自身の散歩と自然観察を兼ねて車椅子を押しているので、誉められると照れくさい。

散歩は作品制作に良い影響を与えてくれる。
毎日自然を眺めているだけで、様々な事を学べる。
アマゾン、クリチカ族首長の次のような言葉がある。
「自然がそこにあって、鳥が歌い、森がささやく。なんと素晴らしいことか。あなたたち白人は優れたテクノロジーを私達にもたらした。しかし、テクノロジーは私達を幸せにしない。私達の幸せは自然とともにあり、自然が消滅すれば、私達もほろびる。」
私の気持ちはこれに近い。

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