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2006年10月17日 (火)

ガンから生還した母を、映画「コクーン」の老人達に重ねる。2003年12月13日

昨日は、雨の合間に母を散歩させた。久しぶりの、雨に洗われた緑道公園の冬木立に母は感激していた。

今日は昨日と打って変わって快晴。暖かいので、赤羽自然観察公園まで足を伸ばした。公園内で次々と母は顔馴染みに出会い、再会を喜んでいた。
久しぶりの公園は酸素が濃いと母は喜んでいた。ささやかなことに母は生還した実感が湧くようだ。公園のトイレでは、減少して心配していた小用が気持ちよく出た。不思議だと母はしきりに感心していた。

母は退院1日で食欲が回復して顔色が良くなった。入院して日に日にやつれていたのは栄養失調の所為だったようだ。高度医療を受けながら最低の食事で体力を消耗する。この矛盾は改善して欲しい。

左サイドバー写真日記に掲載
写真日記 http://homepage2.nifty.com/m4s/jmx.html

12月15日 (Mon)

木曜日はTBS夜9時からの「エアロール」に引き続きフジテレビの「白い巨塔」を見る。共に老いと生死を描いている。「白い巨塔」は母が入院していたので我がことのように見入った。

若者や壮年と違い、老いると回復に時間がかかり、病むのに時間はかからない。
昨日は母は元気に自然公園を歩いてくれたのに、今日は直ぐに疲れ、帰宅すると横になった。散歩前、母は椅子に腰掛けた姿勢で滑り落ち、窮屈な姿勢のまま私を呼んだ。急いで助け起こしたが母には大変なショックで、それが後を引いたようだ。もし私の外出中に、その姿勢のまま放置されたら命に関わっていた。頭では老いについて分かっているが、現実に色々な問題に遭遇するたびうろたえてしまう。

ベットに横になっている母の隣りの部屋でテレビを点けた。
12チャンネルで映画「コクーン」をやっていた。--物語は、1万年前に遭難して、海底のコクーン-繭-の中で救助を待っている仲間を救出に宇宙人がやってくる。一方、海辺の老人ホームの老人達は、宇宙人の生命賦活システムを偶然に知って、その恩恵に浴し元気になってしまう。しかし、救助を待っていた宇宙人達は老人達にエネルギーを使われてしまい、コクーンの中で死んでしまう。しかし、宇宙人は老人達を許し、永遠の命が得られる自分達の惑星へ老人達を連れて行く。--

何度も見た映画であるが、色々考えさせられる。私なら地球に留まり老いて死ぬことを選ぶ。映画の中でも地球に留まる老人が居る。老いてから、慣れ親しんできた風景や友人知人と別れるのはとても辛いことだ。命は限りあるから素晴らしい。

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