愛犬の死 2003年8月23日
粘り着くような日本の夏が戻ってきた。地上から元気な蝉の声が聞こえる。部屋には昨日までの冷気が残っているので、窓を閉めた方が涼しい。
桐ヶ丘団地を抜けて買い物へ行った。団地の広場に盆踊りの櫓が建ち、夜店が5軒出ていた。昔は子供たちが駆け回るにぎやかなお祭りだったが、今は年寄りばかりで昔日の面影はない。
先日、友人に誘われ池袋で飲んだ。
20年以上飼っていた犬が死んだと彼は話していた。感傷的ではないが、何度も繰り返すところを見ると、辛いのだろう。
その朝、犬は散歩に行こうと立ち上がろうとしたが、力尽きてそのまま死んだ。死んでからは、友人は散歩コースを変えた。顔馴染みに「ワンちゃんは」と聞かれるのが厭なようだ。
飲みながら、動物の死についての話題になった。動物は死に瀕しても助けを求めない。人と違い、死を自然に受け入れる。古代では人も彼等のように死んだのかもしれない。ホメロスなどの古典を読むと、人々は淡々と死を受けている。
母は明日、病院で90才の誕生日を迎える。現代人の死は煩雑で緩慢である。
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