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2006年10月12日 (木)

稲刈り    2003年10月4日

赤羽自然観察公園の田圃は稲刈りが終わり稲架に干してあった。冷夏で実りが心配だったが、9月になってからの暑さで持ち直したようだ。ここでは昔ながらの人手で稲刈りをしている。この風景は、今、山村の秋を描いているので参考になる。現在の農家はいきなりコンバインで稲刈りから脱穀までしてしまうので、この風景は農村に行っても見られない。

私が育ったのは漁師町だったが、クラスに農家の子供も少しいた。私は級友の田圃へ刈り入れの手伝いに行ったことがある。手伝うのは鎌で刈って稲わらで束ね稲架にかけるまでの作業である。私は自分で研いだ鎌で稲株をサクサク刈って束ねた。その達成感は50年経った今も覚えている。

稲架で乾し終えた稲束は大人が足踏み脱穀機にかけた。脱穀機はU字形の太い針金が無数に植えられた木製の円筒が回転して稲穂から籾をむしり取る。片足での作業は一日休み無く続き、子供心に重労働に思えた。そのウワーンウワーンとうなる音は懐かしい。
その後、籾は手回しの唐箕-とうみ-にかけて藁屑を吹き飛ばし、むしろに広げて干され、ドンゴロスの袋に詰められて農協や精米所へ送られた。籾や精米を保管する農協の石作りの倉庫は西欧的で、エキゾチックな感じがした。

しかし、農村の機械化は早く、昭和30年初頭には簡単なコンバインが登場して足踏みの脱穀機も手回しの唐箕もすぐに使われなくなった。しかし、農家に遊びに行くと納屋にそれらの木製の農具が大切にしまってあった。私達は手回しの唐箕の風車を回して遊んだ。木製の機械には何とも言えない暖かさがあって、とても楽しかった。

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