お台場-写真日記と酉の市 2003年11月6日
暖かいので母を病室から外へ連れ出した。病院構内の小さな自然であるが清々しい。母はいよいよ治療方針が決まったと告げた。手術の執刀医は副院長で慎重に行われる。失敗の可能性は低いが、予後は油断できない。いつもは手術の付き添いは姉に決まっていたが、今回は私も付き添うように母に頼まれた。母も内心覚悟するものがあるようだ。
左サイドバー写真日記にお台場掲載
写真日記 http://homepage2.nifty.com/m4s/jmx.html
11月6日木曜日
一の酉である。病院行きは休み浅草へ出かけた。
赤羽から京浜東北線で王子。王子から都電に乗り替えて終点の三ノ輪へ。
沿線は昔ながらの荒川区の下町風景。車窓は荒川遊園地に都電車庫と郷愁を誘う。
終点三ノ輪で全員下車。反対ホームに熊手を持った酉の市帰りの客を見ると、祭り気分が高まる。日光街道へ50メートル程、小さな店が並ぶ路地を行くと正面に梅沢写真館のレトロな建物。その下のアーケードを抜けると日光街道。
日光街道を少し行くと地下鉄三ノ輪駅。そこで道は二手に分かれ、左の国際通り方面を行くと直ぐに夜店が並ぶ。街角の町名表示板には樋口一葉で知られた竜泉の名。400メートル程行って左手一様記念館方面へ曲がり、表通りの夜店の混雑を避けて裏道を行く。
途中、飛び不動へお詣りする。別名飛行神社と呼ばれ航空機関係の参詣が多い。
飛び不動から鷲神社はすぐである。鳥居前のお札の納め所に古い熊手を納め、人混みにもまれながら参詣。後ろから硬貨が次々と飛んでくるので振り返ると危ない。足元に落ちた小銭を拾う不心得者もいて、整理の警官が危険だから立ち止まるなと声を枯らしている。
境内には神仏混合の名残で寺院もあり両方で熊手を受けられるが、私は神社の方で新しい熊手を受ける。帰り、寺院の方にもお詣りする。巫女さんは寺院の方がやや可愛い。
境内の鮮やかな熊手を眺めながら、手締めの音をあちこちに聞いていると、年の暮れを感じる。
そこから長い夜店の列が浅草まで続くが、立ち止まらず急ぎ、観音様にお詣りして、帰路につく。
お詣りは早く済んだので、駒込病院へ回った。母に小さな熊手を見せると、
「1年が過ぎるのは早いね。」と感慨深げに熊手を手にしていた。
思い返すと、去年の酉の市の頃は母は腰痛で倒れ入院していた。それから激動の1年だった。しかし、これで終わる訳ではなく、大変な日々はこれからも続く。
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