魔法使いの帽子 2004年1月21日
赤羽自然観察公園で老夫婦と母が話していた。
ご主人は脳梗塞で足が不自由のようだ。そのご主人は先日まで後遺症の治療の為、入院していた。退院前、ご主人は寝たっきりにならないようにと、夜、病院内を一人で歩いた。しかし、病院職員にそれを徘徊と判断され、危うく処置をされかけてしまった。それを知った奥さんが強く抗議して事なきを得たが、危なかった、と言った話である。もし、徘徊と誤解されて、強い安定剤を注射されていたら本当に寝たっきりになっていた。老人を病院に預ける時は家族は気を付けないと危ない。
母は最近、散歩には姉のドイツ土産の魔法使いのとんがり帽子をかぶって出る。フェルト製で鍔部分は虹色に染められている。これは柔らかなとんがりを後ろに自然に寝かせてかぶる帽子で、見た目は洒落ている。しかし、私が車椅子の母の後ろから指で掴んでとんがりを立てると、魔法使いの帽子になってしまう。
公園からの帰りがけ、幼稚園生の行列とすれ違った。私が後ろから母の帽子を立てると、子ども達は「魔法使いだ」とささやきあった。
「魔法の杖で呪いをかけてやる」と私が小声で言うと、子ども達は本気にして怖そうに母を見ていた。帰り道、そのことを話すと、母は杖を振り回してみせたら、もっと面白かっただろうね、と話していた。
あの子供たちは家に帰って、家族に魔法使いに会ったと話すことだろう。
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魔法使いの帽子は---2004年12月30日〜05年1月8日 地震雲 初雪、の写真にあり
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