肉親を見送る都度、死は重くなって行く。2004年3月15日
昨夜、パソコン初心者のH氏へ画像を送ったが開けない。どうやら、彼のウイルスチェックシステムが私のファイルのマックバイナリーに過剰反応して関門をかけているようだ。試しに適正化した画像を送ったところ開くことができた。この間、何度もやり取りがあり、ナイーブなH氏は疲れきってしまった。マックから最新バージョンのウインドウズへ画像を送る時は気をつけないといけない。
画像送信騒ぎの後、深夜、母が飲む薬をピルボックスに仕分けしていた。大量のサプリメントも仕分けするので時間がかかる。以前母は自分で仕分けしていたが、間違えるようになったので、今年から私が分けることにした。
錠剤を仕分けしていると母が目覚めて、寝室から何か言った。
聞き取れないので寝室へ行くと、「さっき、肩をつついたけど、どうしたの?」と聞く。
「肩なんかつついていないよ」と言うと「そう」と言って母は再び寝入った。
私はふと死んだ父か祖母が母を訪ねてきたのではと思った。そんなことがある訳がないが、余命が短くなった母と同居していると、ふとそのような気持ちになることがある。
最近母はとても元気だが、死ぬ日のことが脳裏を去来する。穏やかな日々など実に脆い。普段は顔を出さないだけで、死はいつも身近にある。だから、どうすれば死と折り合いをつけて生活できるか考えている。しかし、家族の死は何度経験しても慣れることはない。肉親を見送る都度、次第に死は重くなって行く。
間違いなく母との別れの瞬間はやってくる。それはとても辛いが、人生には良いこともある。そう言えば、今日の散歩の時、桜が開花していた。正月頃は母はもう桜を見ることはないだろうと覚悟していたのに、母は数輪の桜を見上げながら「まぁ綺麗。」と、目を細めていた。私は心底、母が生きていてくれて良かったと思った。
再び寝入った母を見ながら、私はそんなことを考えていた。
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