葬儀の進行に慣れてしまった 2004年3月24日
朝から夜まで、どこかの番組でいかりや長介氏の葬儀を放映している。
8時だよ全員集合の頃は私はいい大人になっていたのに夢中で見ていた。しかし、視聴率稼ぎ目的の葬儀中継番組は醒めた目で見ている。
見ていて、インタビューされる芸人さん達は大変だと思った。カメラが向けば習性で笑いを取りたくなるし、かと言って、泣き崩れていたら調子がいいと思われる。程良く目を泣きはらし暗く喋るのがベストのようだ。
その中で立川談志のコメントが良かった。「いいところで死んじゃったよ。俺もああいうふうに死にたいね。」と斜に構えて話せるのは彼もガンを患っているからだろう。
しかし、どんな有名人でも騒がれるのは死んだ当座で、1ヶ月も経てば忘れ去られてしまう。
我が家の葬儀はどれも身内だけの密葬だった。大げさな葬儀は厭である。後ろで名刺交換などしている参列者がいて不愉快になる。
私は葬式を何度も仕切った。葬儀は、葬儀屋の提示額を値切ることから始める。大抵、担当者は社員なので、始めにチップを弾んでおくと、値切っても立派な葬儀に仕立ててくれる。葬儀で一番金のかかるのは僧侶への支払である。担当者に人格高潔な僧侶をと頼むと、本当の宗教家を見つけてくれる。金取り主義の大寺院の高僧と違い、本物の宗教家は安い上、心のこもった供養をしてくれる。
いかりや氏の葬儀の坊主はどんなだったか分からないが、あの様子では相当に高額な高僧に違いない。中継画面は、悲しみや悼みとは別方向の、ちょっと虚しい雨の風景であった。
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