厄落とし 2004年3月9日
朝は曇っていたが、10時頃から晴れて暖かくなった。
辛夷は満開寸前である。ウグイスカグラ、ニガイチゴ、柳、と芽吹き始めて早春の色合いになった。日射しは強く背中が汗ばむ程である。
桐ヶ丘生協で買い物をして、帰宅するとポケットに入れたはずのお釣りの3000円が無い。1階の郵便受けの鍵をポケットから出した時落としたようだ。悔しいので、郵便受けまで行ったが、何も見つからなかった。
お金を拾ったことは多く、総計1万程にはなる。その収支を計算すればまだ得をしている。人生は拾ったり落としたりだ。祖母は、お金を落とすと厄落としになって良い事があると言っていた。
そんな気休めを考えたが気分は晴れない。それで、得したことを思い出すことにした。
昔バブルの頃、新宿でイタリーフェアーがあり、私は皮ジャンパーとアルマーニのGパン2点を買った。私の計算では総額20万を出ていたが支払ったのは13万弱だった。バーコードの読みとり機が15万のジャンパーを8万に判断したようだ。当時はそのような高価な買い物をする客で長い列が出来る時代だったので、レジ係も読み取り間違いを気にしなかったのかもしれない。その事を思い出していたら気分が晴れて来た。
その格安で買ったジャンパーは、何故か好きになれず、結局、すぐに人にやってしまった。不正が絡んだ品は身に付かないもののようだ。
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