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2006年11月28日 (火)

秋色深し自然、野外炊爨の楽しさ  2004年10月12日

母を通所リハビリに9時50分に送った。久しぶりに薄日が射している。急いで、溜まっていた洗濯を済ます。部屋干しできるものは毎日洗濯するが、大物は好天に合わせている。

赤羽に暮らし始めて32年になる。その間、家で仕事をしているので、日中から散歩をする。おかげで、街に顔見知りが増えた。それは八百屋さん、床屋さん、本屋さんと数え切れない。
その彼らも私同様に年取ってしまった。彼等の殆どに2代目はいないので、時期が来たら順次閉店していくことになるのだろう。

母は最近、元気になった。散歩をしていると、知り合いが顔色が良くなったと誉める。お世辞ではなく、本当に顔色は良くなって、100歳まで行きそうな勢いがある。しかし、癌細胞が消滅したとは思えない。知らないところで火山のマグマのように噴出を待っているのだろう。不安があるが、だからこそ、しっかりと生きて行けるのだろう。

2004年10月16日

男爵イモ5キロ入り段ボールが400円で売っていた。小振りだが安い。買って帰り、サラダ用にと人参と蒸しておいた。しかし、茹でたてのジャガイモは見るからに美味そうだ。熱い湯気をたてているジャガイモにバターをつけて食べると美味くて止まらなくなった。

シンプルな食べ方は美味い。思い返しても、記憶に残る美味いものはすべてシンプルで、複雑に手を加えた料理はない。その中、生涯で一番美味かったものは、海辺で食べた飯ごう炊爨のご飯である。

高校3年の夏休み、受験勉強に精勤する友人達を尻目に、私は勉強もせず、毎日海へ出かけてのんびり過ごしていた。
時折、飯ごう炊爨の道具一式を抱えて早朝から海へ行くこともあった。宮崎日南海岸の澄み切った海である。誰もいない小さな入り江で気持ちよく泳いだ後、昼食を作った。砂浜に穴を掘り飯ごうを設えて、流木を集めて炊爨をするのである。おかずは日向灘特産の目刺しと古漬けの沢庵。米は二流品であるが、炊きたてのご飯は、ほっぺたが落ちる程美味しかった。それ以来、それ以上の美味い食事にありついたことがない。

飯ごう炊爨は赤羽自然観察公園のキャンプ場でも見かける。不思議なことに、あの空豆みたいな飯ごうの形は今も変わらない。昔、箱形の飯ごうが売り出されたが、いつの間にか消えてしまった。あれは腰に下げた時、フィットするように曲線の形状をしているが、パッキングには不向きである。しかし、あの形でないとキャンプをした気分になれないのだから不思議である。

今日も赤羽自然観察公園では家族連れがにぎやかにお昼の準備をしていた。
先日は老人グループがコック帽に白エプロンで楽しそうに食事を作っていた。グループ名は"エプロンボーイズ"。自然の中で食べる食事は、誰でも楽しいのだろう。私もいつか、公園の炊事棟でご飯を炊いてみたい。

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