年の暮れ 2004月12月28日
午後、正月用品の買い物に出た。午後の光は午前中に続けている散歩の時と逆方向で、いつも見馴れた風景が違って見えた。
正月用品の買い物は疲れる。欲しくもないものを高い値段で買わされるからかもしれない。毎年、正月は家族揃って温泉で過ごす知人がいるが、最近、彼等の気持ちが分かるようになった。正月は何もせずにぼんやり過ごしたいものだ。
カレンダーは貰い物で間に合うが、日めくりは買うほかない。文具屋の店頭に小さなものが750円で並んでいた。買い求め、背景の俗っぽい博多人形の写真を切り取って下げた。
日めくりをめくるのは母の仕事である。去年は母が入院している間、破られない日めくりが数ヶ月分残った。
インド洋の津波の報道を見た。若い日本人家族が撮っていたビデオを紹介してたいたが、突然、潮が引いていくのを撮しながら、「珍しい、異常気象です。」と小さな子どもを連れた若い父親はのんびり解説していた。その映像を見ながら私は背筋が寒くなった。
私は南九州大堂津で育ったが、小学校でも年寄りからも、潮が急に引いた時や井戸の水が急に減った時は津波の前触れだからすぐに山へ逃げろ、と繰り返し教わっていた。
あの映像を撮影した若い家族の対応を見ていると、今の子どもはそのような教育は受けていないようだ。
教育の最小限の基本は命を守る方法を学ぶことだ。しかし、文部省の役人はそのことをどう考えているのだろうか。それにしても、災害の多い年である。来年の安泰を切に願う。
夕食後、仏壇と神棚の花と榊を正月用の松と千両の赤い実入りに変えた。最近、注連飾りは買わない。プラスチックを多用して値段も高いからだ。代わりに、形の良い松の一枝を玄関に飾った。松だけの飾りはすっきりして清々しい。眺めながら、少し正月気分になった。
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