キューブラー・ロスの遺言と月の砂漠 2004年12月26日
緑道公園脇に工事用の砂が積んである。
そこでメスの三毛猫がうんちをしていた。
彼女の傍らで灰色の太ったドラネコがその光景を眺めていた。
これはネコだからいいが、人間が同じ事をしていたら、凄く危ない光景だ。
三毛は殆どが雌で、雄の三毛はめったにいない。もし雄の三毛がいたら繁殖力がない。
漁師町では天気予報をすると言って、雄の三毛を珍重している。
日曜なのに街も散歩道も人は少ない。一体、みんなはどこに消えたのだろう。年末は帰省で人口は減るが、それにしては早すぎる。
しかし、静かなのは心地よい。その上、クリスマスも終わり、テレビからも歯の浮くような偽クリスチャンの「メリー・クリスマス」が消えてホッとしている。正月くらいは静かに迎えたいものだ。
帰宅して昼食を済ませ洗濯をした。
すすぎの時、洗濯槽に手を入れると手が痺れるほど冷たい。
それでも、タイタニック遭難時の海水より洗濯槽の水の方が温かい。
そんな海中に放り出されて助かるわけがない。その時の絶望感を想うと背筋が寒くなった。
昨夜は仕事をしながら、NHK教育でキューブラー・ロスの遺言を聞いていた。
不祥事続きでNHK廃止論が盛んだが、教育テレビは素晴らしい。
年末の馬鹿番組ばかりの中では輝いている。昭和天皇崩御の時も、NHK教育だけは頑固に通常放送を続けていた。
キューブラー・ロスは終末期医療の精神的ケアの世界的権威である。
番組は脳梗塞で倒れ78歳で死ぬ寸前の彼女を取材していた。
「愛につて」質問されて「自分を愛すなんて馬鹿馬鹿しい」と答えているのが爽快だった。
キューブラー・ロスがある時期、いんちき降霊師に入れ込んで同じ精神科医の夫と別れてしまった逸話も面白かった。ただ、ゲストの専門家達が凡庸な評論を加えていたのが残念だった。
母は最近、誤咽して咳き込む。本人は気を使っているが、気道の入り口の機能が衰えているので完全に防ぐのは難しい。年寄りの死因の一つに誤咽性肺炎がある。それが母の死因になるのではと思っている。
午後4時、日が陰って肌寒くなった。遠くで石油売りの「月の砂漠」が聞こえた。石油タンクを小型トラックに積んで街を流す時、客寄せにその曲を流す。曲は「月の砂漠」が多い。単純に産油国-砂漠-石油と結びつけたのだろうが、不思議だ。
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