母の相手で疲れると、大家族が羨ましくなる。2005年10月7日
仕事が忙しい。寝不足気味で車椅子を押すのが気だるい。こんな時は古民家の座敷で10分程寝ころぶと心身共にリフレッシュして助かる。
古民家は、今日は小学生の見物があって賑わっていた。私は煩くても平気だが、母は子供の甲高い声が苦手なようだ。土間に車椅子を置くとすぐに、母は煩いから出たいと訴えた。仕方がない、すぐに帰路についた。しかし、いつもの休憩がないので疲労感が増し私は無口になった。
車椅子を町中で押すのは緊張を強いられる。殊に背後から音もなく近づく自転車は要注意である。道の小さな段差も車椅子の前車輪が引っかかり急停止して危険である。他にも無数に気を付けることがある。だから疲れると、意識を集中するために一層無口になってしまう。
今日は買い物が多く帰宅は1時を過ぎてしまった。手早く出来る磯部餅をメインに竹輪とウインナーとアスパラの昼食を作った。餅は冷凍を解凍して焼くが、今日は電子レンジの設定を間違い、完全に熱が通って餅はつきたてのように軟らかくなった。それで焼かずにそのまま醤油をつけて海苔を巻いた。
母は餅が香ばしくないと文句を言った。更に、竹輪と和えた大根下ろしが辛いと文句を言った。大根下ろしだけ取り除いて喰えば良いだろうと、私は強く言い返した。
更に母は食後に出した洋なしが堅いと文句を言った。さすがに私は切れてしまい、文句ばかり言うなと言い返した。母は文句も言えないのかと更に言い返した。
母は普通の年寄りと比べると自我が強く我慢をしない。だから元気でもあるのだが、世話をする立場ではいつもいい人であり続けることはできない。92歳の年寄り相手であっても、ストレスを溜めないようにしないと参ってしまう。
概ね、母との生活は上手くはやっているが、日常的にこのような小さなトラブルは続く。そんな時、昔のような大家族なら良いのにと思うこともある。
私は昨夜終わった「ハルとナツ」の最後のシーンの大家族の場面を思い返した。そして、日本では遠に無くなってしまった家族の風景に憧憬を感じだ。
明日になれば何でもなく1日が始まるのだが、今日のように酷く疲れる日もある。
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