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2007年1月17日 (水)

ドイツの年金システムはすごい。2005年8月1日

今日も暑く、散歩中シャツが重くなるほど汗をかいた。しかし、帰宅してからシャワーで汗を流すと、寝るまで体はサラサラしている。4時間近く車椅子を押したのに、殆ど疲労感もない。もしかすると、体中の悪いものが大汗と共に外へ出てしまうのかもしれない。

何度も書いているが、父は死の寸前まで、事業に失敗し続けた。おかげで、母の遺族年金はほんの僅かである。その僅かな年金に対し、誕生月の8月になると社会保険庁から現況届け提出の書類が届くので、すぐに母は葉書の書面に署名して投函しなければならない。もし、葉書が社会保険庁に届かなかったり、うっかり出し忘れると、年金は支給停止になる。
いつも思うが、一人暮らしの十分に対処できない老人はどうするのだろうか。国は老人のミスを狙っていて、あわよくば年金支出をごまかそうとしているようだ。

比べて、ドイツの年金システムはすごい。
友人の兄は若い頃ドイツで2年ほど働いた。それから帰国して40年以上都内で生活している。その彼に、数年前ドイツの社会保険庁から書類が届いた。
「貴方は年金支給を受ける資格がある。しかし、貴方の現住所が分からず、長い間、調査してやっと現住所を知ることが出来た。連絡が遅れたことをお詫びする。直ちに年金支給を開始したいので、至急書類に記入して返送されたし」
と言った内容である。その本人は年金が貰える資格があることなど忘れていた。働いている時、掛け金が支払われている以上、国には年金支給の義務がある。それがドイツ社会保険庁の考えだ。いかにもドイツらしい頑固さである。このドイツ社会保険庁の真摯な姿勢に対し、日本の社会保険庁の姑息さは情けなくて恥ずかしい。

今、バンコクのロックグループのCDカバー制作に入っている。彼等は気持ちの良い若者達で、気分良く仕事が出来る。ギャラも、彼等には高額なのだが、音楽会社と掛け合い、更に足りない分は自分達で出すと言う。アートは金の為だけにやるものではない。心が通じ合って始めて良いものが出来る。

彼等は、私の天使シリーズが気に入っていて、絵はそのようなものになる。これからは天使をシンボルマークに使いたいとも言っている。マスコミへ流す私のコメントもほしいと言っているので、絵を描きながら、友人に英訳を頼むことにした。
10年前まで、このように外国の仕事をするなど、考えも及ばなかった。インターネットは本当に凄いシステムだと感じ入っている。

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