今日から秋。2005年9月15日
天気予報で今日から秋ですと言っていた。
夏から秋への変化を、これ程断定的に言うのは珍しい。確かに涼しい日で、蝉はツクツクホーシが僅かに鳴いているだけで、ミンミンゼミは消えてしまった。草木も僅かに秋色に変化した。古民家の座敷に横になると涼しい風が吹き抜け、5分程気持ちよく寝入ってしまった。
帰りは赤羽駅前に出て食材とトイレットペーパーを買って帰宅した。殆ど汗はかいていず、すぐにシャワーを浴びる気になれなかった。
涼しいので、午後は絵の具を調合した。色を調合した後、筆の伸びが良いように水で薄めるのだが、これを暑い日にすると雑菌や黴胞子が混入して痛みやすい。調合の前に、台所で作り置き用のパレットを洗った。絵の具の主成分は有害な重金属のオンパレードである。色は毒性が強いほど美しい。輝く白の鉛白。朱色の水銀。カドミウムイエローからレッドのカドミウム。エメラルドグリーンの砒素。もし、個人に対しても有害物質の排出基準が厳しくなったら、絵描きは殆ど仕事が出来なくなる。そんなことを考えながら、鮮やかな色水を配水管へ流した。そして、罪の意識が少し残った。
涼しいので、けだるさが無くて助かった。真夏は覚悟があるので暑さに耐えられるが、9月になってからの暑さはこたえる。私は見かけは健康だが、体の一つ一つを検査すると殆どグレーゾーンで、健康とは言えない。だから体のメンテナンスは完璧にしている。体の部品の錆びを落とし、油を差し、弱っている所は無理な荷重をかけないように気を付け、体全体ではスムースに動くように心がけている。
母にはメンテナンスを更に厳格に実行している。おかげで、母は重病を抱えながらも今年の夏の猛暑をどうやら乗り越えてくれた。そのような1日1日の積み重ねの結果が長生きに繋がるのかもしれない。
自然公園では久しぶりにOさん達と会えた。9月になってからの暑さが揺り戻したので外出を控えていたらしい。母はOさん達の元気な顔を見て安堵していた。しかし、自然公園の顔見知りの老人達の多くは、そのまま顔を見せなくなっていた。
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