出がけのおまじない「さんどさんのかくさん・・・」2005年10月27日
外は肌寒い雨、母は散歩用に上着をとりだした。しかし、脇が少し綻びている。
「さんどがんのかくさん、死なさった、あー忙し、あー忙し。」母は小声で呟きながら綻びの繕いをした。出がけに針を持つと縁起が悪いと言い伝えがある。母の郷里久留米では前述のまじないを3度唱えると、厄よけになると信じられている。かくさんは奥さんの意味だが、さんどがんの意味は母にも皆目分からない。
月曜にタイヤがすり減った車椅子を取り替えたが、新車のタイヤもかなりすり減って古い。すぐにケアマネージャーにその旨伝えると、メーカーの内部事情でそのようなことになったらしい。私は母の車椅子を取り替える毎にバックミラーとシートベルトを付け、足乗せ台の高さを微調整する。またすぐに、2ヶ月後に取り替えるのも面倒なので、同条件で他メーカーのものをと頼んで置いた。
雨の風景は美しいが、母の雨具の脱着は面倒でストレスが溜まる。帰り生協に寄るとプルーンを山積みして安売りしていた。日頃398円が198円である。他に山ほど買い物をしたが、更に持てるだけ10袋買った。買い物はレジを通すと7500円程。予想より少し高い気がする。車椅子のハンドルに下げた買い物袋に荷物を次々詰めながら、ふとレシート見るとプルーン398円とある。怪訝に思ってレジ係に聞いたが、よく分からない。係員が来て色々調べると、プルーンはフランス産とカリフォルニア産がありカリフォルニア産のみが安売りであった。しかし、ともにデザインが酷似していて、しかも両方が混在して展示してあった。すぐに安売りのみに替え2000円を返してもらった。
ほっとして、桐ヶ丘団地を抜けていると歩道を塞ぐように乗用車が停止していた。運転席に人がいるので通してくれと頼むと渋々車を動かした。無神経な駐車が腹立たしく、母と文句を言いながら帰宅した。
買い物を整理していると、買ったはずの豆腐とサラダ用のカニ蒲が無い。プルーン騒ぎで、買い物袋に入れ忘れたようだ。直ぐに生協に電話した。係りは次の来店時にその代金を返却しますと答えた。
そのように色々あって、気分がざらつく1日になってしまった。しかし、総て巧く解決しているのは、母のまじないのお陰かもしれない。
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