新しい車椅子。2005年11月29日
公園帰りにケアマネージャーに会い、新しい車椅子を受け取った。
11月始めにタイヤがすり減ったので取り替えたが、その新車のタイヤは既に古く、旧車のタイヤよりひどい状態だった。取り扱い会社に営業上の問題があるのだろう。
それで、他社の車に変えてもらった。
母は足が長く、通常のおばあさん用では膝に負担がかかる。結局、男性用の車椅子にしてもらった。旧車より構造が工夫されていて車輪幅が4センチ狭く、障害物の間をすり抜ける時、とても助かる。作りもシンプルで軽い。
気分が良くなったので駅前で買い物をした。買った卵ボーロは母は好物であるが私は苦手であるる。食べると熱っぽく嫌な気分になる。
子供の頃、風邪をひいて休むと母は決まって卵ボーロを買ってきてくれた。そのトラウマのおかげで、風邪の熱っぽさが蘇るのである。同じ理由で、ミカンや白桃の缶詰、リンゴの絞り汁も苦手である。昔の母親は、なぜか子供が寝込むとリンゴをすりおろして絞って飲ませた。
古い車椅子は緑道公園の車椅子用入り口をくぐる時、いつもどこかをぶつけた。しかし、4センチ狭い新車の威力は素晴らしく、かすりもせずスムースにくぐり抜けた。
今日はどこへ行っても紅葉が舞い、地面は絨毯のように美しかった。今日を境に木々は急速に冬姿に変わる。
紅葉を惜しむように、緑道公園のベンチに腰掛けお茶を飲んだ。
散歩に出ると色々な人が母に話しかける。話しかけられると、母は生き返ったように楽しそうである。希望を持つことは人生にはとても大切だ。母には私がいるのでそれが可能だが、私の老後では絶対に無理だと思っている。
帰宅すると、先日、プレゼンを落とした大銀行の担当からギャラを払うと言ってきた。ついては、住民票などを取り揃え申請書類に記入して提出、それから納品書請求書のやり取りをしてくれ。手続きが正確なら、1ヶ月がかりの不眠不休の報酬10万を1月末に振り込んでやると、慇懃無礼に話していた。
「10万と言えば大金です。無理しないでください。」とその担当に言うと、相手は生返事を返しながら急いで電話を切った。私は腹が立つと言うより、馬鹿々し過ぎて可笑しくなってしまった。
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