腰つきの悪い餅つき。 2005年12月4日
朝のうちは快晴であったが、お昼近く、薄寒く曇ってきた。私はこの曇った冷涼な空気が好きである。見慣れた街の風景に、遠い北国を旅しているような旅愁を感じる。
最近毎日、古民家で会う若いお母さんと赤ちゃんがいる。
お母さんは奇麗な人で赤ちゃんも可愛い。その人は目が合うと笑顔で会釈してくれる。その人は古民家の座敷で赤ちゃんをあやしながら、昔の唱歌を口ずさんだりする。今日は「もみじ」を唄っていた。座敷に横になって、その澄み切った声を聞いていると心安らいだ。
昨日は区役所の職員が来て古民家の土間で餅つきの練習をしていた。
年末にかけての行事に備えてである。しかし、杵が臼の縁を叩いてばかりで危なっかしくて見ていられない。せっかく蒸し上がった餅米もすっかり冷えて、つぶつぶの残った餅が出来ていた。見物の老人達は「しょうがないな・・・」とつぶやいて帰って行った。我々の世代以上は鍬を使ったり、斧で薪割りをしていたので、自然に杵の扱いも身に付いている。
私が上京した頃は、暮れになると街のあちこちからペッタンペッタンと餅つきの音が聞こえ、正月気分が盛り上がった。しかし、昨日の餅つきはペタンゴツンガキッで、怖くて聞いていられなかった。
年賀状作りを始めた。1年が過ぎるのは早いものだ。去年の日記を読むと、自然公園の古民家はまだ建設中で屋根の藁葺きが良いと言ったことが書いてある。更にその前年は、母が建設予定の古民家の完成を見ることが出来るだろうか、と書いている。先を予測することは難しい。
先日、耳に水を入れて行った東京北社会保険病院の耳鼻科での待ち時間、待合室に置いてあったビックバーンについの本を読んだ。
それによると、始まりの宇宙の大きさは素粒子より小さい10の13乗の1センチだったらしい。そして、その宇宙の基のビックバーンが始まってから、10の33乗分の1秒後にインフレーションと言われている、超急速な膨張が始まり10の44乗分の1秒後に終わるまでに1センチほどになったらしい。
しかし、とんでもなさ過ぎて、とても実感がない。その先に興味があったが、すぐに私の診察時間が来た。宇宙のことを考えると、世俗のことが小さ過ぎて、馬鹿馬鹿しくなる。
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