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2007年2月21日 (水)

希望を持つことで生命を燃え立たせる。2006年1月15日

狭い仕事部屋にイーゼルを持ち込み30号のキャンバスをセットした。
ボードに描きスキャンしてデーターを送る仕事ばかりしていたので、キャンバスに描くのは久しぶりである。イーゼルはデッサン用のちゃちなものだが、絵描きに戻ったみたいで気分が良い。
 
数日前から、母は肩が痛いと訴えている。多分、遅れて来た五十肩だと思う。緊急性はないので、次回の整形外科で診てもらうつもり。
母が気にするのは、亡くなった自然公園管理のKさんのことが頭にあるからだ。彼は亡くなる半年前辺りから頑固な肩痛を訴えていた。彼の場合は肺がん再発の痛みである。母は口には出さないが、再発したガンによる痛みと思っているようだ。それで、心配いらない痛みであることを強調しておいた。すると、心なし母明るくなって見えた。

このところ、母は生命のゴールが近いと漠然と感じているようだ。見た目、体調に大きな変化はない。だが、薄皮を剥くように母の生命感は薄くなって見える。それでも救いは、まだ季節の変化に希望を持っていることだ。
今日も母は、自然公園の石垣を眺めながら、早くトカゲたちが顔を出せば良いね、と話していた。東京北社会保険病院下の工事中の公園では、完成したら花見をしたいと話していた。ささやかな希望を持つことでも、生命を燃え立たせるきっかけになる。私は、静かに豊かに、母が残された月日を過ごしてくれることを願っている。

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