運命は静かに受け入れた方が楽。2006年1月16日
午後仮眠をとる。目覚めるとつけていたテレビ画面は4時15分の表示。一瞬朝の4時と勘違いして慌てた。
最近、命について考える事が増えた。
「人の命は地球より重い。」命はそれ程に大切なものだ、とのたとえは正しい。
しかし、人の命を地球と対比させるのは不自然で、むしろ、人は地球に生えたカビくらいの存在と思った方が自然である。そして、地球は巨大な宇宙船である。その宇宙船から生まれた私は意思を持ち、死によって再び宇宙船の一部に帰る。
等と命について書いたのは今日が私の誕生日だからである。
今日母は、散歩で会う人毎に私の誕生のことを話していた。
敗戦濃厚なその頃、母は九州日田市の山中に疎開していた。1月16日は祖父の命日で、前日、臨月の母は仏壇に供える供物を買いに日田市へ出かけた。そしてついでに、かかりつけの病院に寄ると、出産間近だから帰宅してはだめとそのまま入院させられてしまった。
私が生まれたのは16日の未明である。
それから敗戦、すぐに食料事情の良かった南九州日南へ家族は引っ越した。だから、日田市に生まれ故郷の感覚はない。私は誕生日前から小さな港町でのびのびと育ち、18歳で上京して数限りなく楽しみや挫折を味わった。結果が何であれ、今は人生は本当に素晴らしいと思っている。
人生を素晴らしくするのは謙虚さかもしれない。自意識の強さは人生を貧しくする。母の介護を始めてから、ほんの少しそのことが分かった。力で運命をねじ伏せようとしても、人生は重くなるだけだ。努力は必要だが、運命は静かに受け入れた方が楽なようだ。
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