母は若い医師に黄疸があると診断されたが。2006年10月4日
自然公園は人影がなく、古民家も私と母だけで静かだった。
私は久しぶりにの座敷に上がって横になった。暑い頃は汗でシャツが張り付くので横にならなかった。天井のシミが懐かしい。我が家へ戻ったような安らぎがある。
母は相変わらず食欲がない。先日の浮間診療所での検診の時、臨時で診察をしていた若い医師にそのことを話すと、母の目を見て黄疸がありますねと言った。
「6月の血液検査の結果を確認して下さい。」と言うと、医師はカルテを調べた。そして「確かに、生化学的には正常ですね。」とつぶやいた。医師は、問診票に書いた肝臓ガンの既往歴と食欲不振を短絡して、黄疸と誤認したようだ。
私が見たところ、微かに老人特有の色味はあるが黄疸はない。午前中の眼科の検診でもその指摘はなかった。私はプロの絵描きである。色については絶対の自信がある。
仮にそうであったとしても、彼はどう対処すると言うのだろうか。
若い医師は老人を診るには経験不足である。いつもの老練な医師なら、仮に黄疸があったとしても、母の年齢を考えて「大丈夫です。」と励ましてくれる。もし、母の肝臓に問題が生じていたら、すでに打つ手はないからである。
10月5日
久しぶりに、新しい絵 f-150をHPに掲載した。
絵は描いているが、未発表の絵を掲載するとトラブルの元になる。今回の絵は日本生命倫理学会の学会誌の表紙である。やっと、発刊されたので掲載した。カモメの絵で、我が家の玄関前の新河岸川上空を悠然と飛んでいた群れを描いた。
雨が止んだので急いで散歩に出た。
緑道公園を車椅子を押していると、先日、写真日記に載せたカケスを狙っていたネコがいた。ネコは路傍の民家のコンクリートの土台の角に危なっかしく座って曇り空を見上げていた。
「おや、木から落ちないで、元気していたの。」と母が声をかけると、ネコは私たちを見て「知っているよ。」と言った風に目を細くした。これは親しさを見せるネコの表情だが、私には照れ隠しに見えた。
深夜、母の咳き込む音で目覚めてしまった。寝室へ行き、背中をさすると落ち着いた。たいして効き目はないが、気休めにムコダイン2錠を飲ませた。これはタンをサラサラにする作用がある。床へ戻ってから、やはり母は弱って行くのだろうな、と漠然と思った。
最近、暑い頃、外出するとき母が首に巻いていた水で冷やすスポンジ入りの首巻き探している。捨てたりはしないので、その内出て来ると思っているが、何となく厭な予感に結びつけてしまう。
来年の夏、母は外出できず、その首巻きを必要としないのではと思えてならない。それ以上に、悪い事態に陥っているのではと不安になる。そんなことを考えていると二度寝できなくなった。それで、母の睡眠薬レンドルミンを半錠飲んだ。目覚めると不安は消えていたが、今日は寝不足で気怠い。
自然公園の田圃は今日が稲刈りだったが、天候不純で日延べになった。古民家の庭のキュウリは丸々と太ったのが沢山ぶら下がっている。郷里では更に大きくなったキュウリを薄味で煮込んで食べる。冬瓜を品良くした味で、私は好物である。
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