鳩とスズメ。2006年3月19日
朝から猛烈な風に黄砂が舞っていて、霞んで遠くは見えない。
しかし、自然公園に着く頃は澄み切った青空ががのぞいた。強風で人出は少ない。このところの暖かさで、舗道脇に土筆が沢山、頭を出していた。野草摘みのおばさん達は土筆は頭の開いたものばかり集めるが、本当は開く前が美味い。私は舗道から手を伸ばせる範囲の20本程を摘んだ。
炊事棟では若い男女が野外炊飯をしていた。若者達は料理よりはしゃぎ合うのに熱心だ。日差しの中で楽しそうな女の子達が可愛い。だが、若者達はその美しさに意外と気付いていない。その一生一度の貴重な若い時間を無駄に過ごしたりする。しかし、無駄や挫折があるから青春は良いのかもしれない。
餌の貰いが少ないのか、鳩たちが足元にまつわりついた。中には車椅子の直前に着地するものもいて、轢きはしないかヒヤリとさせられる。公園の鳩たちは餌の為なら焼き鳥にされてもかまわない、と思っているように見える。試しに捕まえられるか、傍らの手摺に止まっている鳩にちょっと手を伸ばしてみたが、「そんなの平気だよ」と言った顔で、二三歩横に逃げた。
しかし、遠くの木の枝から私たちを見ているスズメ達は可愛い。それで、ひとつまみ程の餌で鳩を引きつけておいて、離れた場所にスズメ達のためにたっぷり餌を撒いてやった。スズメ達は僅かの餌でお腹いっぱいになるので、残った餌は鳩達が食べる事だろう。
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