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2007年3月12日 (月)

落ちたボタン。2006年3月6日

春一番が吹いた。暖かい風が気持ちよい。
南九州の田舎にいた頃、そんな暖かい春先には自転車に乗ってよく海へ出かけた。黒松の砂防林を抜けると、広大な太平洋が広がっていた。砂浜には蛤採りの漁師のおかみさんを見かけるだけで、他には誰もいなかった。私はよく、砂地の土壌改良のために植えられた満開のルーピンの中に横になってぼんやり過ごした。車椅子を押しながら、そんな昔のことを昨日のように思い出した。

午後は川向こうの診療所へ処方箋を貰いに行った。母が左手先の中指から外側がしびれると訴えていたので、連れて行く予定だったが、手指を開け閉めするとすぐに回復すると言うので、連れて行くのは止めにした。もし、脳血管の閉塞によるものなら、手指を開閉したくらいで治まる事は無い。多分、血行不良か神経を何かが圧迫していたことによるものだろう。母には姿勢を良くするように言っておいた。それから母はしびれを訴えない。すぐに専門家に診察してもらう事は大切だが、自己診断も大切だ。

帰宅して上着を脱ぐとボタンが取れて落ちた。上着は20年程前に流行った服で、裏地は羊の毛皮風、表地はチェック柄のダイエーブランドである。値段は4500円と安かった。軽くて着心地が良く、洗っても直ぐに乾く。だから、気が向くと散歩から帰ってからすぐに洗う。それから部屋干ししておけば、2,3時間後には再び着用できる。それで、殆どそれ1着で散歩を済ませている。

私は服を買うとボタンをつけ直す。皮用の太い糸を使って堅牢に縫い付けるので、服がボロボロになるまでボタンは取れない。今回上着のボタンが取れたのは、洗濯が過ぎて糸がすり切れたためだ。
ボタンを付け、他の糸を補強しながら、次はいつボタンが落ちるだろうか思った。いつものように補強すれば私が80歳になるまで保つ。ふいに虚しくなって、いつもより弱めに縫い付けた。それでも70歳までは保つだろう。ボタン一つで人生が終わるとは、複雑な気持ちになった。

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