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2007年3月20日 (火)

治りにくい耳の潰瘍は床ずれかもしれない。2006年4月20日

去年暮れ、母は右耳に5ミリ程の穿孔する潰瘍が出来た。耳の軟骨を覆う薄い皮の部分である。母は右を下にしないと眠れない。しかも使っていた枕は堅く、それで血行不良を起こして辱瘡が出来たのだと私は判断した。

しかし、医師の診断も仰ぎたかったので東京北社会保険病院の外科へ連れて行った。外科医の診断は曖昧で、何もしなくても治るだろう、とのことだった。私は辱瘡ではないかと言ったが、耳に出来る訳がないと聞き入れない。それで外科での治療は止め、私が治療することにした。

まず、血行を良くする為に円座型の枕を作った。加えて、丸く切ったボール紙をガーゼで包んだもので、就寝時だけ患部を覆い枕に触れない工夫をした。それだけで薄皮を剥くように穿孔は塞がり始め、3月頃には殆ど良くなった。

それから私は母の耳の事は忘れていたが、昨日、母が耳がしみると訴えた。見ると同じ箇所が赤く腫れて小さな穴が開いている。聞くと円座の枕を使っていない。再度血行不良を起こしたようだが悪性の場合もあるので、散歩は止めて東京北社会保険病院の皮膚科へ連れて行った。

前回、皮膚科へ連れて行かなかったのには理由がある。担当医師が極めてやる気の無い人で評判が悪い。1度、私がかかった時は、初診は普通に診察してもらえたが、再診の時は診察放棄をしていて待合室に患者達を放置していた。その時私は完治していたので診てもらわずに帰宅した。

そのことが頭にあり、母を連れて行く事に躊躇があった。だが、細胞診や各種検査ができる総合病院の利点は大きい。もし、診察が不誠実だったら他の病院へ代えれば良いだけのことだ。腹を決めて連れて行くと、問題の医師は女医さんに変わっていた。女医さんは40代で高慢な感じがした。しかし、私が考えを卒直にぶつけると態度が軟化して、親切丁寧に対応してくれた。診察結果は辱瘡の可能性もありだった。

治療は血行を良くして肉芽形成を促進させるプロスタンディン軟膏が処方された。今度は治せそうだ。来週に経過観察の為連れて行く。病院の診察代200円。薬代160円。安くて本当に助かる。--耳の潰瘍はやはり辱瘡で、数ヶ月後に完治した。以後、再発の気配があればプロスタンディン軟膏を塗布する。それで直ぐに治まっている。

帰りは予報通り激しい驟雨がやつて来た。病院下の新緑が雨に洗われて目が覚めるように鮮やかだった。住まいの廊下からは、川向こうが雨に煙り熱帯のスコールのようだった。何となく、沈んだ心も洗われたような気がした。

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