老いは病気ではなく、人生の一つの過程だ。2006年5月11日
最近、母の後ろ姿が一段と小さく見える。腰の曲がりが大きくなり、腰の痛みが悪化した。それは手足の動作にも影響して、今朝は寝間着に粗相をした。母は風呂場でこっそり洗おうとしていたが止めさせ、他の汚れ物と一緒にバケツの塩素水に漬けておいた。
朝食後、母は憂鬱な顔でベットに戻った。今日の散歩は無理のようだ。朝の雑用を済ませ、予定より早いが母を川向こうの整形外科へ連れて行った。整形は待ち時間が長い。時間つぶしにHP製作の解説書も持つて行った。
意外に整形は空いていて、30分程の待ちで診察時間が来た。事情を話すとレントゲンを撮ってくれた。不安に思っていた圧迫骨折の進行はなく安堵した。痛みは筋力が弱った所為だろう。このところ散歩を休み、ベットに横になることが多いので弱ったものだ。とりあえず治療の頻度を増やして、痛みを抑えることにした。
治療が済むまで1時間程かかる。一旦帰宅して仕事をしながら待つことにした。
帰宅すると小次郎ちゃんのお母さんから羊羹が届いていた。小次郎ちゃんは散歩でよく会う頭の良い大きな赤毛のイヌである。もう少し早く帰宅していれば会えたのに、とても残念。電話の着信を調べると、小次郎ちゃんからの電話記録があったので、すぐにお礼の電話を入れた。羊羹は母の大好物だが、それ以上に優しい心遣いが嬉しい。
昼食後も母は暗い顔でベットに就いた。麻酔の影響で言葉が出にくく、話すのも億劫のようだ。母は静かに寝かせておいて、新しく購入したタブレットでCG作りをした。
午後三時、母を起こしに行った。長く寝たままにしておくと更に足腰が弱る。そろそろ起きた方がと促すと「そうだね。もう起きなくては。」と母は起き上がった。神経ブロックの麻酔が効いたようで痛みが和らぎ、元気を取り戻している。この様子では明日は散歩ができるかもしれない。ささやかな事だが、自然公園行きは母の命の糧である。
このところ母の症状の上下が激しい。しかし、私はすぐに慣れ一喜一憂しなくなった。老いは病気ではなく、人生の一つの過程だと思っている。明後日は再び整形に行き追加の治療をする。それで、腰痛はかなり押さえ込まれると思う。
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