母にガスを取り除くガスコン錠が処方された。2006年7月28日
夕暮れ、母は腹が苦しいと再び訴えた。見た所、腹が普段よりかなり膨らんでいる。単純にガスが溜まっているだけなら良いが、肝腫瘍の所為であったら厄介である。どう対処すべきか悩んだ末、すぐに川向こうの浮間生協病院へ連れて行った。
夕暮れの街を車椅子を押すのは久しぶりだ。外へ出ると、母は街灯が綺麗だと見とれていた。この、母と行く夕暮れの感覚は懐かしい。テレビがなかった子供の頃は、夕暮れから家族揃って映画を見に行った。見終わった後は食堂に入り皆でうどんを食べた。そんな楽しかったことをふいに思い出した。
橋の上は川風が涼しかった。奥秩父から流れて来た冷たい川水がまだ暖まっていないようだ。しかし、浮間へ入るとどんよりと暑かった。浮間は家々が混み合っている上、エアコンの廃熱が歩道に吹き付け、マンションの多いこちら側よりかなり暑い。
車椅子の母の後ろ姿は大きく左へ傾いていた。無意識に右脇腹の肝臓をかばっているのだろう。そんな母を見ていると気持ちが沈んだ。
夜の診察時間の6時の15分前に着いた。待合室にはまだ誰もいない。母にトイレを使わせてから、持参した夕刊を読み始めるとすぐに母は呼ばれた。以前、診てもらったことがある親切な女医さんである。母は丁寧に診察してもらってから「ガスが溜まっている所為かもしれません」と、ガスを取り除くガスコン錠が処方された。
寝る前に早くガスコン錠を置い飲ませたいが、保険証を持って来ていない。家に置いてある整形外科の処方箋も欲しいので、一旦帰り、母を置いてから再度薬屋へ出かけた。
浮間診療所の薬屋は始めてである。スタッフが少ないので、処方に時間がかかる。結局40分程待たされ、暑さと空腹でヘトヘトになって帰宅した。それから母の事、台所の片付け洗濯と家事が山積している。結局、9時過ぎに総て終えた。
夕暮れから、川向こうの校庭では盆踊りの最中で、騒々しいお囃子が9時半まで続いた。今はいつもの静けさに戻ってホッとしている。通り抜ける夜風が弱くなったので扇風機をつけた。我が家の冷房は20年前に買った扇風機で十分に涼しい。
母にガスコン錠が効くことを願っている。
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