蚊帳のベールに包まれた空間は心地良い。2006年7月31日
顔馴染みのお爺さん二人組とも毎日のように出会う。2人組に母が加わり、3人で馬鹿話をしている間、私は離れた木陰でのんびりする。眩しい日射しに涼しい風。蝉の声も平和で、厭な事を総て忘れてしまう。こんな夏が続くのなら楽なのだが、猛暑は忘れずに必ずやって来るだろう。
古民家で、私と同年輩の係員と蚊帳の話になった。古民家にも蚊帳は置いてあって、夏休みの親子農家体験で使われる。今の若い親には、蚊帳は初体験で強い印象を残すようだ。
私はあの独特の蚊帳の香りや、ぼんやりとかすむ外の風景、どれもとても懐かしい。昔は蚊帳吊りのフック付き赤ヒョウタンがどの家にも、寝室の四隅に下がっていた。蚊帳を吊ったり、たたんだりは子供の仕事で、寝る前の蚊帳吊りと朝の片付けは一騒動で楽しかった。我が家の蚊帳は濃緑に染めた品だった。朝、たたみ終えた蚊帳のふんわりした山を海に見立てて、私は飛び込んで遊び、毎日のように姉達に叱られていた。50年以上昔の出来事が昨日の事のように目に浮かぶ。
最近でも、蚊帳は売れているようだ。殺虫剤を嫌う人には必須になっている。蚊帳のヒーリング効果が好きで、四季を通じて蚊帳を吊って寝ている人もいるようだ。私もあのベールに包まれた空間は心地良い。
帰り、駅前の魚屋でホウボウを買った。新鮮で刺身にも良いと添え書きしてあったが。いつものように酒蒸しにして、九州から送って来たカボスをかけて食べた。ホウボウは皮がトロリとして品良く美味である。
九州からの荷にはスモモやトウモロコシも入っていたが、こちらは長雨の影響で水っぽく、甘味も風味もなく酷い出来であった。今年の野菜類は北海道産が美味い。
他に沖縄産のゴーヤも買って茄子と炒め、甘味噌とショウガで味付け鴫焼きにした。ゴーヤは本場物は苦みが強く私の好みである。これは冷蔵庫で一晩置くと、味が染み更に美味くなる。
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