同窓会を母の介護があるからと丁重に断った。2006年8月23日
このところの暑さにも負けず体調は良いがストレスが辛い。一つ仕事が決まれば、すぐに解決してしまうストレスで、色々手は打っている。しかし、どれも暖簾に腕押しで、努力することに疲れてしまった。
仕事は絵を売るだけでなく、イラストも描く。昔はファインアートの作品を企業イメージの為に高額ギャラで使われたことがあった。しかし、今の企業はすぐに効果が出ない作品に金は出さない。
それでも、良いものを作り続ければ仕事になると信じている。
時代の感覚は、新しいものやエネルギーが満ちあふれている世界に身を置いて始めて分かる。それでニューヨーク辺りを目指す作家は多い。
異質だが東京の環境もなかなか良い。時たま、秋葉原や原宿辺りへ行くとワクワクする感覚に包まれる。東京で感じるのは、昔のように欧米に追いつき追い越せではなく、好きで好きでたまらなくて作り上げた純粋なものだ。
等と色々考えていたら、同窓生から電話があった。九州で開かれる同窓会への誘いである。同窓生は安定した年金暮らしをしている者が多く、皆、同窓会が大きな楽しみのようだ。今回は宮崎の海辺のゴルフ場併設のホテルに泊まり、ゴルフをするらしい。しかし、私の今の生活とはかけ離れすぎていて、母の介護があるからと丁重に断った。
介護がなくても断っていたと思う。ゴルフ、ホテルでの宴会、孫の話、安定した生活から醸し出されるそれらの話題は好きではない。やはり、自然の中を静かに歩いたり、一人で絵を描いているのが、私の性に合っている。
今日、自然公園で母を歩かせている間、一休みしていると草木の間を涼しい風が吹いていた。夏の終わりの涼風は自分の中の汚れを洗い清めてくれる。どんなに辛いことがあっても、その一瞬は忘れている。それがあるから過酷な生活に耐えられるのかもしれない。
セミの声も先週辺りからツクツクホーシが「夏が終わるのは、つくづく惜しい、つくづく惜しい。」と鳴き始めた。明日は母の93歳の誕生日。自然の音に耳を傾けながら、母が夏を何とか耐えてくれたことを感謝した。
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