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2007年3月30日 (金)

献体の白菊会から電話が来た。2006年9月19日

夕暮れ、洗濯をしていると母が呼ぶ。
暑いので窓を開けてくれと言う。洗濯に戻ると、再び母に呼ばれる。今度は寒いから窓を閉めろと言う。最近、そのように振り回される事が増えた。以前は、私の都合を配慮してくれたが、日に日に我がままになって行くようだ。

昼間、母は通所リハビリで留守だった。仕事をしていると、母に白菊会から電話がかかって来た。白菊会とは献体登録者の会で、母は30年前からの会員である。
白菊会には年1回出る会報があり、母は毎年投稿している。電話は今年の投稿に題名が無いので付けて欲しいとの内容だった。母の書いたものの内容はおおよそ分かっているので、その場で適当に題名を考えて伝えた。
電話をかけて来たのは担当の日本医大解剖学教室の若い講師である。同じ医学部でも解剖学は俗世を離れた雰囲気がある。やり取りをしながら、講師の誠実な受け答えに好感を持った。

父も白菊会に入会していたが10年足らずで死に、献体した。
母は毎年、お寺で開かれる白菊会の供養会に出席していた。そこで、沢山の知り合いが出来たが、その殆どが母より先に亡くなってしまった。以前は白菊会の名簿が届き、物故者が分かった。しかし、今は名簿は廃止され、残りの知り合いの消息は分からない。

午後から池袋へ画材を買いに出かけた。
母が小鯛の笹漬けを欲しがっていたので、その後、西武の地下食品売り場に寄った。今月は予算オーバーで買うのはよそうと思っていた。しかし、母は食欲がなくて困っている。

先日、NHKの介護漫画特集で、寝たっきりの母親が深夜にスパゲティを欲しがるシーンがあった。世話をしている娘はなだめすかして諦めさせた。しかし、翌日、母親は意識がなくなり、間もなく死んだ。食べさせれば良かったと後悔する娘の姿が、その時、私の頭を過った。

先程、母はひどい咳をしていた。その都度、肺に転移か、と厭な考えが思い浮かぶ。何時までも現状を保つ事が無理なことは分かっているが、つい、いつまでもと思ってしまう。

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