東京北社会保険病院は社会保険庁最期の贅沢である。2006年9月4日
朝から素晴らしい好天で、秋の爽やかな風が吹いていた。
今日は母の東京北社会保険病院眼科での定期検診。いつもなら10分たらずで診察なのだが、混んでいて40分近く待った。緑内障の悪化はなく2,3分で診断は済んだ。会計も混んでいて10時半にようやく終えた。
当院には自然公園古民家の係Kさんが入院している。次に浮間診療所内科で母の検診があるが、時間を割いて5階の病棟へ見舞いに行った。エレベーターを降りると目の前は全面ガラス張りの瀟酒なラウンジ。緑多い赤羽台の景観が180度広がっていた。
☆写真日記 http://homepage2.nifty.com/m4s/jmx.html ラウンジから写真2枚掲載。
さすがに社会保険庁最期の贅沢な建物である。広く明るい廊下を母の車椅子を押して行くと、「篠崎さんでは。」と通り過ぎる背後から聞こえた。怪訝に思いながら振り返ると、顔見知りのSさんが笑顔で、杖をついて立っていた。
Sさんも自然公園での顔馴染みである。6月頃、脳梗塞治療に八王子の専門病院へ片道2時間かけて通っていると聞いた。「どんなに優れた病院でも急な病変時、すぐにかかれない所は拙いです。近くの病院に替えたが良いのでは・・」と私は転院を強く薦めた。彼は真面目にその忠告を聞いてくれたようだ。
忠告の後、彼は自然公園に姿を見せなくなり「体が弱ったんだね」と母は心配していた。
彼の話では、あの後すぐに当院の診察を受けた。その時、胸の辺りにチクチクする痛みがあったので、話してみると直ちに精密検査に回され、初期の心筋梗塞が見つかり即入院になった。Sさんは転院を薦められて命拾いした、と感謝していた。
次の予約があるからと話を切り上げ、急いでKさんを見舞った。彼は私より四つ年上で、元新聞社勤めの頑健な人である。しかし、ベットに横になっている彼は別人に見えた。
「病気とは長年無縁だったのに、ちょっと飲み過ぎたのかもしれない。」Kさんは自嘲気味に話した。「だれでも病気にはなります。たまの良い休暇と思って・・・」母は慰めながら、話を聞いていた。
見舞いは長引き、浮間診療所へ着いたのはお昼近くになった。
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