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2007年3月 9日 (金)

近くに 旧居があるのに8年間訪ねなかった。2006年2月23日

今日も暖かく、車椅子を押していると背中の辺りが汗ばんだ。散歩帰りに赤羽台団地商店街の本屋さんへ寄った。店の女主人は私が引っ越して来た頃は新婚で赤ちゃんが生まれたばかりだった。その赤ちゃんは今は30歳を越え、子供が2人いる。
女主人の実家は資産家で安楽に生活できる。しかし、彼女は古い人間関係が捨てられずに時代遅れの小さな本屋を続けている。私が本を物色している間、車椅子の母は彼女と楽しそうに世間話をしていた。彼女の母親は去年に亡くなった。一時期、彼女は気落ちしていたが、最近ようやく元気になった。

牛乳が切れていたので本屋さんから生協へ向かった。いつもは通らないが、私たちが今の住まいへ引っ越す前の旧居の辺りが近道である。旧知の人と会って時間を取られるのを避けようと何となく通らなかったが、今日の暖かい開放感に誘われるように、その道を選んでしまった。
母も私も8年ぶりの道である。家並みは以前と殆ど変わっていないが、高齢の知人は殆ど亡くなっていて、町はしんと静まり返っていた。

旧居近辺の住人達と年賀状のやり取りは今も続けている。買い物中に会って世間話をすることもある。何も昔と変わっていないように見えたが、突然タイムマシンで戻ったように以前の記憶が蘇り寂寥感に包まれてしまった。それが、その道を避けていた本当の理由なのかもしれない。

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