死神とのデットヒート 2007年1月14日
今日も穏やかな快晴。やっと来た冬の寒風は、むしろ爽やかに感じる。
自然公園で今年始めてTさんに会った。Tさんは80歳程で、各地に家作を持っている。
彼は使っていない持家の手入れに鎌倉にいたが、昨夜の津波警報で、慌てて帰京して来たと話していた。その家は由比ケ浜近くにある。手入れを疎かにしていると、空き家と思われて遊びに来た若者に荒らされるようだ。
「買った頃は、お屋敷ばかりで静かでしたけど、今は手放す人が多くてすっかり雰囲気が悪くなりました。」とTさんは嘆いていた。住まいの話から、鎌倉の話になった。長谷観音や大仏、懐かしい地名を聞くと、無性に行きたくなった。
過炊事棟では子供餅つき大会の準備をしていた。
竃の薪を燃す炎が暖かそうだ。大釜の蒸篭からは餅米の美味しそうな香りが漂う。餅つきを待つ間、子供達は枯れ葉の山に転がって遊んでいた。
正式な松の内は明日で終わる。
神棚に供えた今年の千両は丈夫で、まだ赤い実が殆ど落ちずに残っている。しかし、帰りがけに買ったサカキと入れ替えておいた。これで完全に正月の残り香はなくなった。
ニュースで年賀状の当選番号を発表していた。
今年は切手セットが4枚当たり。例年、当たり数で運を計っているが、今年は可もなく不可もない。
母の年賀状を取りに行くと、足が弱ったのを注射で治せないかと母が聞いた。
「注射で足腰の弱りを治せたら、寝たっきりになる年寄りはいなくなるよ。」と答えると納得していた。まだ母は、少し歩けるだけ幸せである。殊に、老人は立って静止出来なくなると介護が非常に難しくなる。だから、死ぬ寸前まで立てるだけの筋力は保たせようと思っている。
先日、友人と老人介護について話している時、母は今年の夏あたりに急速に弱るかもしれない、と話した。母は見かけは元気であるが、見えない部分ではすでに、死神とデットヒートが始まっている。しかし、迫って来る死神の鼻息が聞こえても、長命は良いもので、母はさほど気にしていない。
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