ラーメンにはこだわりがあり、東京では食べない。2007年1月16日
今日は私の62回目の誕生日。姪からウオッシュタイプのチーズが届いた。
事前に「チーズを送ったよ」とメールが入っていたので、母の散歩を早めに済ませ、急いで帰宅すると、クール宅配便のバックを下げた配達員が私たちの直ぐ前を行く。慌てて追いかけて、玄関前で受け取ることが出来た。
梱包を開くと、熟成したチーズの香り。人には卒倒しそうな悪臭であるが、私はよだれがでそうな芳香。チーズはマンステール、エポワス、カマンベール。カマンベールは一般的なおとなしい品ではない。強烈に熟成が進んで美味い。カマンベールの次にエポワス、マンステール、と進んだが、食べ始めると美味しくて止まらない。しかし、ぐっと我慢して冷蔵庫へしまった。
夕食後、ラーメン選手権を見ていたら、無性に何か食べたくなった。
それで再度、チーズを取り出して齧り始めたら、半分がなくなってしまった。
私のチーズの食べ方は、繊細な味を他の雑味で薄めないようにシンプルに齧るのが最高である。
余談だが、ラーメンにはこだわりがあり東京では食べない。
最高に美味かったのは14,5歳の頃食べた、郷里宮崎の豚骨ラーメンである。厳冬の深夜、家族で映画を見に行っての帰り、暗い街の一角にラーメン屋の赤提灯が光っている。親にせがんで店に入るとフワリと暖かいラーメンの香り。カウンターの中には湯気の立つ茹で湯と豚骨スープの大釜。店主はラーメンの玉を沸騰する湯に放り込む。鉢にはマー油と豚骨スープ。それに茹でたての麺を放り込み、モヤシと刻み青ネギにシナチク、最後に使い込んだ引き出しからチャーシューを取り出して並べる。私は熱い出来立てのラーメンにたっぷと胡椒をかけ啜り込む。
この時代の味わいを越えるラーメンに出会った事がない。何処の店が美味いと言うのではなく、何処も同じように美味かった。
だから、上京してからは次第にラーメンは食べなくなった。それは同郷の友人達も同じで、ラーメンの話題が出ても食べるには至らない。番組のラーメン王は北海道の店に決まったようだが、私は最後まで見ないでチャンネルを替えた。
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