焼売が読めなかった中学生の私。2007年2月21日
先日、テレビ番組で駅弁百選のランク付けをしていた。東京中心の人気付けなので公平とは言えず、どうしても、旅行頻度の高い駅が上位に選ばれてしまう。個人的には鳥栖の焼売が含まれていなかったのが残念だ。
駅弁は大好きで、旅の楽しさの半分は駅弁を食べることだ。だから、100選に選ばれた中に食べたことの駅弁が多数含まれていた。
食べ盛りの中学の修学旅行の時も、駅に止まる毎に駅弁を買っていた。旅行コースは熊本、長崎、福岡である。駅弁を一つ食べ終えてから小1時間後、次の駅で再度食べていたのだから、若い頃の胃袋は凄いものだ。
出発前、母から佐賀県鳥栖駅のシュウマイが大変美味いからと必ず食べなさいと聞いていた。それで、鳥栖駅に着くとすぐにシュウマイを探した。しかし、肝心の駅弁売りが来ない。慌ててホームに飛び降りて探すと、売店に「焼売」と大書された赤い箱が積み上げられていた。しかし、それがシュウマイの事だとは分からず、迷っているうちに発車のベルが鳴り響き、何も買わずに列車に飛び乗った。
旅行から帰ってから「焼き売り」の箱はあったけどシュウマイは売っていなかったと言うと、「馬鹿だね、焼売と書いてシュウマイと読むんだよ。」と母や姉達に大笑いされてしまった。
それ以後、焼売を読み違えることはなくなったが、鳥栖駅の焼売は未だに食べていない。噂では横浜の焼売以上の美味さらしい。私が買い損ねた昭和30年代は「焼売」に改名してあったが、本来は「焼麦」と書いてシャオマイと読ませたようだ。
鳥栖市は当時は何も産業のない、鹿児島本線、長崎本線、久大線が乗り入れる鉄道の街であった。福岡県に飛び地のように入り込んでいるので、隣の久留米市と同じ福岡県と勘違いしている人が多いが、実際は佐賀県に属する。今は博多への通勤圏で栄えているようだ。
今日の散歩帰りに生協へ寄った。
焼売が美味そうだったので「焼き売りを売っているよ。」と母に言うと「どこどこ」と母は陳列棚を探した。母は「焼きぐり」と聞き間違えたようだ。「焼き売りと書いてシュウマイと読むんだ。」と笑うと、「へー、そうなの。」母は始めて聞いたと言った。50年を経ると、母と私の立場が逆転するようだ。
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