シュークリームのシューが好き。2007年2月23日
雨の散歩は好きだが、今日は気温が高く汗をかいてしまった。
自然公園の柳は既に芽吹いていた。ネコヤナギの莟は大きく伸びて花弁を出して、可愛いネコの子から毛虫に変身中だ。今年の春は早く、夏は猛暑になるとの予測。母が無事に夏を乗り越えてくれるか心配である。
昼食後、ごろ寝してシュークリームのシューの作り方をNHK教育で見ていた。私はシュークリームのクリームを捨ててシューだけ食べるくらい好物である。あの香ばしい皮の味はたまらない。
似ている最中の皮も好物である。昔は皮に薄く砂糖を塗って青海苔を振りかけたものを種菓子と言って売っていた。私の郷里近くの城下町飫肥にもそのような名物があり、時折、知人が送ってくれる。
以前、練馬に最中の皮の問屋があり、ゴミ袋1杯程の最中の皮を買って来たこともあった。そのくらい好物なので、餡がびっしり入った最中にはがっかりする。その時は躊躇なく餡を捨てて、ほのかに餡の残った香ばしい皮を味わう。
NHK教育では、段階別に出来たものを手早く見せるのではなく、殆ど省略せずに調理していた。早く焼く所を見せろと、イライラし始めた頃にドアホーンが鳴った。
ドアを開けると外人の若者が立っている。キリスト教の布教かと思ったが様子が違い、薄汚れた小箱を小脇に抱えている。
「何でしょうか」と聞くと「ウクライナから来た留学生です。学資が途絶えましたので、これを買って下さい。」と箱を開けた。中にはマトリョーシカや木彫りのブローチなどが並んでいた。
「今、仕事中なので、ごめんなさい。」と言うと若者は戸惑った顔をしたがすぐに引き下がった。ドアを閉める時「お幸せに。」と言う声が外から聞こえた。
今時、珍しい古典的な押し売りである。昔は学生服を着た苦学生風の押し売りが、ゴムひもや糸類を小さなトランクに入れて売り歩いていた。その時の台詞も全く同じだった。何となく後ろめたいような気分が残った。
テレビに戻ると、途中は省略されて出来上がったシューが並べられていた。
女性の料理人は「家庭でたべるものですので、クリームはたっぷり詰めましょうね。」と山盛りに押し込んでいた。「あーあー、そんなに詰めてはせっかくのシューが台無しになってしまう。」と、私は思わずテレビ画面に呟いてしまった。
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