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2007年4月16日 (月)

母は老いたが、平穏無事。2007年2月3日

母は先日から毎朝、
「今日は歯医者さんへ行く日でしょ。」と言う。
時間の感覚が惚けているようだ。
「何言ってるの。行くのは2月1日だよ。」と間違いを指摘すると、
「最近、忘れっぽくなって。」と、気にせず笑っている。
時間の感覚が狂うのは、老いの特徴で悪いことではない。老い先短い老人が、残された月日を我々と同じ感覚で正確に捉えていたら、とてもやりきれないだろう。
たとえば、我々が後1年の命と宣告されたと仮定すれば分かりやすい。とても平然と毎日を送る事はできない。しかし、母の今の感覚では1年も10年も大して変らず、さして悩む事なく毎日を送っている。

今日は散歩は休み、歯科治療へ出かけた。先日は治療ではなく奥歯に入れたクラウンの調子を確かめた後、歯石のクリーニングがされた。治療はそれで終了で、次のメンテナンスは5月。これで明日から仕事に集中出来る。

歯科医院の帰り、昼食の食材を買った。今日は寒波がやって来ると予報していたが外れ、セーターだけで暖かかい。歯治療が終わり、のんびりと鼻歌を唄いながら緑道公園を歩いていると、セキレイが餌探ししていた。そのあたりに住み着いている同じ個体で、顔馴染みになっている。直ぐ傍まで近づくと、セキレイはチチチッと鳴いてちょっと飛んだ。逃げた訳ではなく、再度近くの地面で餌探ししている。この人を信頼しているのどかさがとても良い。都会の小さな区域で、つましく生計を立ている小鳥達が、ちょっと羨ましくなった。

先日、買い替えることにした、ガスコンロはすっかり治って、スムースに火が点火するようになった。多分、捨てられては大変と、自ら直してしまったのだろう。
昔、テレビが壊れて買い替えようとした時も、決まって同じように直っていた。機械と言え、生き物のようで面白い。今度またコンロが壊れたら、「買い替えようかな。」と脅かしてみようと思う。
今度こそ、明日から寒波がやって来るとテレビが言っているが、さて当たるだろうか。今年の冬は意気地がなくて、物足りない。

Ma_3

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