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2007年6月 5日 (火)

真摯に生きていれば運命は過酷ではない。07年6月5日

郵便は午後届くので、翌朝、散歩の出がけに郵便受けを覗く。最近の私宛は、稀に浜田氏が画像資料を送ってくれるだけで、他からの私書はない。多くは個展の案内か、請求書の類いである。

先日、浜田氏が昔の写真を葉書にプリントして送ってくれた。氏の父上は美術彫刻の仕上げで著名な方である。仕事の一つに「二十四の瞳」のブロンズ群像があり、葉書はその完成記念写真であった。浜田氏の話では昔は彫刻が完成する都度、スタッフ全員で記念写真を撮ったようだ。写真を撮られるのは晴れ晴れしい時代で、みな気構えてレンズの前に立っていた。そのスタッフたちの面構えがとても良い。

今朝は湯島天神の大祓の案内が届いていた。期日は今月末。例年、名前を入れた人形を湯島天神へ持参して大祓を受ける。神事で穢れを移された人形は東京湾へ流される。一度、大祓を止めた年があったが、厭な事は総てその所為のように思え、最近は無理をしてでも行くことにしている。

それにしても月日が過ぎるのは早い。2007年の半分は過ぎてしまった。来月は甥の命日である。今年は暑くならない前に、寛永寺の墓に母を連れて行こうと思っている。今の母の体調なら、上野との電車往復に耐えられそうだ。連れて行くといつも、母の墓参りはこれが最後と思っていたが、今年は本当に最後になりそうだ。

定期的に、後どのくらい生活資金があるか計算する。3ヶ月余裕があればセーフだが、それを切ると気分が重くなる。
そんな危ない生活を長年続けているので、最近は以前程は悩まない。殊に、このところの爽やかな気候の中を散歩していると、厭な事は総て忘れてしまう。私の頭も、犬ネコ並に近づいたのかもしれない。

時折、若いシベリアンハスキーに出会う。明るい薄茶の下毛に焦げ茶の長毛のお洒落な色合いの子で、名前はサンちゃんと言う。先日、久しぶりに会うと下半身の毛が短く刈られていた。「涼しそうに刈られて、夏支度ですね。」と聞くとそうではない。家を脱走して環七を走っていて車に撥ねられ骨盤骨折の大怪我をしたようだ。しかし、車を運転していた人は直ぐに動物病院へ抱えて行き、治療費を負担してくれた。短く刈られたのはその手術跡である。

飼い主と話している傍らでサンちゃんは、無邪気に車椅子の母と遊んでいた。彼は骨折だけでなく大切な玉も潰している。もし、それが人であったら、生きているのが厭になるくらいの不幸である。それなのに屈託なくはしゃいでいる彼を見ていると、私までホッとさせらる。
私の経験では、悩み苦しんで解決したことは少ない。素直に現実を受け入れられるのは、真摯な生き方の一つだ。運命は彼のように真摯に生きている者に優しいのかもしれない。

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