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2007年7月19日 (木)

人生、悩みの作法。07年7月19日

相変わらず、夜、床に就くと、不安が頭をもたげて来る。その時々で理由は様々だが、今は主として生活の悩みだ。
私に限らず殆どの絵描きが生活の不安を抱えている。それで、殆どの絵描きは画塾を開いたりして生活の安定を図る。しかし、子供相手の仕事でも実際は母親相手で、誰それちゃんはひいきされているとか、うちの子が意地悪されたとか、苦情が多く、収入と引き換えに心の安定を失うことになる。そうなると本業の制作が疎かになり、悩みは倍増する。そのような話を聞かされている私は、どんなに苦しくても画塾には関わらないことにしている。

悩み多い生活を長年続けているうちに、最近、悩みに一定の対処法や作法があることに気付いた。
難易度の高い死とか不治の病等は、強引に諦め、残された時間を有効に楽しむのが良い。ただし、言うは簡単で、そのようにあっさり対処できる人は稀だ。大抵はグズグズ悩んで、最後に諦めることになる。

問題なのは、解決可能な悩みである。
解決方法がはっきりしていても、結果が信じられず、不安で悩んでしまう。たとえば今の私がそれだ。絵描きは営業をしてはならないので、じっと待ちながら絵を描き続けるのだが、しばらく声がかからないと永久に売れないのでは、と不安になる。対して、絵本やイラストは営業ができるが、共に絶不況業種で営業の効果は殆どない。

絵本は少子化の影響で売り上げが右肩下がりに縮小の一方で、私は以前から大人向けの絵本を提案している。しかし、出版社の感覚は古く、新しいものに挑戦しようとしない。幸いにも私は元気な米国の出版社と非常に細い繋がりがある。そのか細い糸を切れないように、上手にたぐり寄せれば生き残れなくもない。

しかし、広告や出版用イラストはまるでだめである。
先日、知らないイラストレーター希望の若者から相談を受けた。即座に、「2,3年間だけ、収入を得るのは可能だが、使い捨てにされて次の若手に乗り換えられるだけだ。一生の仕事にしたいなら、マニュアル説明用イラストや機械分解図等の職人仕事に特化すれば何とかなる。」と答えた。彼は、職人仕事はやりたくない様子で、ひどく落ち込んでいた。

ところで悩みの作法であるが、
その一は、悩んでも解決しないので、悩んでいる時間があったら行動する。ため息はつかない。ダメだダメだと呟かない。早起きをして適度に運動をして健康を保つ。人に親切にする。それら、馬鹿馬鹿しいくらい当たり前の事で、幸運の女神に愛される。
そう言いながら、私はそれらをきちんと実行しないで悩んでいる。かと言って、悩みがなくなると良い絵が描けないタイプで、悩みは永遠にスパイラルしそうだ。

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