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2007年7月20日 (金)

老親や妻を介護する男たち。07年7月20日

毎日、母は博多の兄へ、自分の写真入りのハガキを出している。兄は毎日、母の写真を見せられて、親がいる事を自覚させられている訳だ。
毎日違う写真をプリントするので、定期的に撮りだめをする。今日は自然公園の帰り、赤羽台団地の庭先にキキョウが清楚に咲いていたので、それを背景に撮った。それから、亀池弁天に下る坂上で赤羽駅方面をバックに、坂を下った弁天通のアーチ門をバックにと計3枚撮った。あと10枚は撮りたかったが、駅前へ出ると気がせいて撮り忘れてしまった。

帰宅して、ハガキに写真をプリントした。いたってのんびりした顔で写っている母を眺めながら、生活が大変でも、元気ならそれで良いかと思った。
母のついでに、川口の鉄工所社長へ焼酎の礼状をプリントした。下半分に入道雲の写真を入れ、サインと宛名書きは万年筆で手書きした。彼には、荒川河川敷に設置してある彫刻を作る時大変世話になった。律儀な人で、それ以来、盆暮れには忘れず何か送って来る。

社長も、母親と二人暮らしである。
彼は結婚はしたが子供が出来る前に離婚した。先日電話をした時、母の介護の事を話すと「やっぱり、嫁さんがいても親は面倒見てくれませんよね。」と、自分に言い聞かせように言った。もしかすると、周囲が親の介護の為に再婚を勧めているのかもしれない。

社会学者は親の介護は、妻や娘等女性の問題として捉えがちだ。しかし、現実は遥かに先を行っている。私の印象では、次第に介護する側の性差は縮まっているように感じている。ただ、男は隠しがちで問題が顕在化しにくい。旧知の一部上場会社社長も、認知症の母親を凄まじい思いで介護していたが、周囲に堅く口を閉ざしていた。

大変なら介護施設へと思われているが、もし、全国民がそれを始めたら一瞬で公的介護制度は破綻してしまう。現実は、限界点を越えても抱え込んでいる多くの介護者の犠牲の上で公的介護制度は維持されている。
だからと言って、介護制度を拡大しろとは言わない。
これからは義務教育で健康維持の方法を徹底的に教えるべきだ。それが将来の医療、福祉制度の破綻を安上がりに防ぐ。体が不自由になる最大の理由は脳梗塞と糖尿病である。それらは食生活と運動で容易に防げることを、子供の時から徹底的に学習させるべきだ。

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