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2007年8月 1日 (水)

どんな人生にも救いは用意してある。07年8月1日

梅雨が明け、街に夏の光が溢れていた。今年の東京の夏はいつもより瑞々しく感じる。風は爽やかで、気温程暑さは感じない。
若い頃は冬の暗さが好きだったが、今はそれぞれの季節を素晴らしいと思っている。殊に梅雨明けの夏の光は大好きである。その所為か、最近、南国の明るい海辺の風景を好んで描くようになった。半世紀を経て、南九州で過ごした子供時代の原点にようやく戻ったようだ。

締め切り前夜の一昨夜、仕事を中断して何となく詩集を本棚から取り出した。
その詩集は今も仕事机の上にある。題名は"only place we can cry" 作者は銀色夏生、詩と写真でシンプルに構成されている。夏生の名のせいか、毎年夏になると思い出し、何となくページをめくる。
でも、きちんと読んだりはしない。モノトーンの少しピンボケの写真と、「ひかり」「道」「さびしさ」「恋」といった言葉を意味もなく拾い読みし、ぼんやり眺めているだけだ。
だから、「どの詩が好きか。」と聞かれてもまったく答えられない。我が国の若い作家特有の怒りとか主張とは無縁のアンニュイな日常を描かれた詩は、どの部分をとっても金太郎あめのように、愛や別れのせつなさの断片で、その読み方でも気分は解る。

作者については性別も年齢も知らない。詩の中に「僕は・・」とあるが、知人の女性詩人も好んで「僕は・・」を使うので、私は女性だと思っている。詩集は1991年が初版で、文体から若い人と推測しているので、今は40代後半にかかった人だと思う。
そんなことは推測せずとも、検索すればすぐに分かる事だが、あえてそうはしない。詩集をぼんやり眺めていたようにたように、深く知りたいとは思っていない。

詩集を開いている時、傍らのテレビに加山雄三が出ていた。プロ料理人と料理を作る番組だが、作っている料理はたいしたものではない。しかし、合間に話す苦労話は面白かった。
彼の父親上原謙経営のホテルが倒産して、親子で莫大な借金を抱えた時期があった。当時、往年の大スター父上原謙は落ち目で返済能力は無く、殆どを加山勇三が苦労して後始末をした。
「苦労すると人の情けがよく分かる。些細な事でも感動出来るようになる。苦労は人生を豊かにしてくれるから、苦労するのも良いものだ。」と言ったことを、彼は進行役の女性に途切れ途切れに話していた。

自分が苦労しているとは思っていないが、彼の言葉の意味はよく分かる。
難問を抱え暗い気持ちで母の車椅子を押して自然公園へ行くと、草花や小鳥やトカゲ達に出会う。それらを眺めていると、いつの間にか心が晴れ、生きていく力が蘇る。神様はどんな人生にも救いを用意してくれているようだ。

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