暑さに慣れた頃に秋が来る。07年8月25日
今日の最高気温は33度だったが、私も母も暑くは感じなかった。猛暑が続くと体も順応して来るようだ。37度を越えた日、バングラディシュ人が冷房無しの職場で「このくらいの気温は涼しい方です。」と平気な顔で働いていた。今の私たちの感覚はそれに近い。
予報では明日を最後に猛暑は終わると言っていた。
暑さが落ち着いて来たのに、自然公園の常連たちは更に少なくなった。最近、公園で散歩をしている人に冷房を使っているかどうか聞いている。答えは、ほぼ全員が使っていない。冷房を使わないから暑さに負けず散歩ができるのか、冷房無しに耐えられるから炎天下で散歩出来るのか、どちらか分からない。しかし、できるかぎり冷房は使わない方が健康には良いようだ。
昨日、母は誕生祝いを色々な人から受けて気を良くしていた。おかげで、今日の母は元気で、最近多かった吐き気も治まっていた。老人はささやかなことで、体調が好転も悪化もする。
今日の散歩で、緑道公園の墓地脇を進んでいると、「天の声が流行って、若い人は墓を欲しがらなくなるから、墓地の経営も大変だね。」と母が言った。
"私のお墓の前で 泣かないでください そこに私はいません 眠ってなんかいません 千の風に 千の風になって あの大きな空を 吹きわたっています・・・"
の箇所を母はえらく気に入って、墓は不要だと考え始めたようだ。「天の声」は「千の風」の母の思い違いで、更に今は、「天の声」と間違えている。
毎日、私は仏壇に手を合わせているが、墓は不要だと思っている。博多の菩提寺の墓は兄に任せきりで、20年近く詣っていない。墓はお寺や業者を儲けさせるためだけのシステムで、死者への敬意とは別のものだ。
今年は緑道公園のナツメが大豊作である。例年の10倍近い鈴なりで実入りも良い。自然公園の稲穂は早くも穂先を下げ始めた。草木も秋色を帯び、一気に秋がやって来そうな気配がする。
その中、公園の炊事棟には夏休み終わりの野外炊爨に親子連れが大勢来ていた。皆楽しそうで、自分の子供時代が彷彿とする。子供たちには、今日1日のことが一生の思い出になるかもしれない。
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