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2007年9月28日 (金)

病院好きの年寄り達。07年9月28日

朝、母を月一度のペインクリニックへ連れて行った。
下の新河岸川沿いの遊歩道へ出て、散歩中のワンコたちに声をかけながら、浮間橋を渡る。浮間橋は埼京線北赤羽駅と重なる。橋を渡るとすぐに、高架下の北赤羽駅北口とスーパーライフに挟まれた広場。通勤客が行き交う広場を抜け右折して50メートル程歩くと、目的の北赤羽整形外科である。

途中の蕎麦屋で、70代半ばのおばあさんが腕まくりして格子戸を洗っていた。昔はよく見かけた朝の風景だが、今時は珍しい。そこに、7歳くらいの男の子が帰って来て、後ろから「わっ。」と脅した。「ビックリさせて、この野郎。」と、おばあさんは店の奥に走り込む孫へ拳を振り上げた。「おどろいてる。おどろいてる。」と子供の楽しそうな声が奥から聞こえた。仲がいいおばあちゃんと孫である。こんな情景も今時珍しくなった。

整形外科に開院前につくと、10人ほどの年寄りたちが開くのを待ちながら挨拶を交わしていた。5分程で看護婦さんが現われドアの鍵を開けた。年寄りたちはゆずりあいながらエレベーターに乗って、二階の診療所へ上がって行った。
受付で診察券を出すと、開院5周年の記念品をくれた。母は開院直後からの患者なので、車椅子生活は5年を過ぎたことになる。その間、母は2度のがん手術、胃潰瘍の緊急入院と激動の5年間だった。そんなことを思い返しているうちに、看護婦さんが母を処置室へ迎えに来た。
母のペインクリニックは痛みの発生している腰椎に麻酔薬を注射する。その後の安静時間を含め40分程かかるので、私は一旦帰宅した。

急いで掃除洗濯を済ませ整形外科へ戻ると、治療が済んだ母はトイレに入っていた。
他人のふりをして「入ってますか。」とドアを叩くと「入ってます。」と他人行儀な母の声が聞こえた。出で来た母は「あら、正喜だったの。」と笑った。
母を車椅子に座らせ、会計を済ませて戻ると、母はおばあさんたちと楽しそうにお喋りしていた。年寄りにとつて病院は社交場だ。この病院好きの老人達が日本を長寿国に押し上げているようだ。

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