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2007年12月22日 (土)

掃除は完璧ではなく、汚れを残すくらいの心がけが良い。07年12月22日

散歩の出がけに、台所シンク下の収納ドアを拭き掃除をした。乾いてこびりついた食べ物のかけらは濡れ布巾で強く擦ってもなかなか落ちない。しかし、完璧は考えず、汚れを残したまま母の散歩へ出た。

毎日、掃除を続けるコツは完璧にしないことだ。2,3割の汚れは残すくらいの心がけが良い。完璧さにこだわると良いことはない。塵一つなく綺麗に片付いた家は、どこかよそよそしくて人を寄せ付けない。対して、適度に雑然とした家や店は、人間臭くて気楽にくつろげるので人が集まりやすい。

昔、家を完全に完成させない風習があった。壁の一部を塗り残したり、余分な屋根瓦を片付けずに残したりして、一種の形式美になっていた。それは完璧だと魔物に魅入られて災いが起こる、との考えによる。確かに、完全主義はどこか危うさを抱え、見る者に不安を抱かせる。
絵の世界でも、汚しの技法がある。完成した絵にサンドペーパーをかけたり、くすんだニスをかけたりするのである。同様に、お洒落でも着崩しの着付けがある。人間的な魅力は完璧でないところに生まれるようだ。

予報は外れ、朝から冷たい雨が降り始めた。車椅子の母に湯たんぽを抱かせ、しっかりと雨具で覆った。散歩道の湿った空気が気管や肺に気持ち良いと母は喜んでいた。
濡れて光る舗道を見ると都会を感じる。子供の頃、日南の小さな漁師町から母に連れられて宮崎へ出かけた時、いつも冷たい雨だった。それで、子供心に雨と都会が強く結びついてしまった。

自然公園では誰とも出会わなかった。静かな自然公園は実に気持ちが良い。葉の落ちた木立のそこかしこに鳥の巣を見つけた。小鳥達は遊歩道に近い手の届きそうな木の枝に好んで巣をかける。人が身近に行き来することで、カラスや野良猫からの危険を避けているようだ。

冷たい雨で、久しぶりにホワイトクリスマスになるかと少し期待していたが、それには冷え込みが足りない。しかし、この湿り気で、インフルエンザは少し落ち着きそうだ。

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