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2008年1月19日 (土)

老いは階段状に落ちて行く。08年1月19日

昨夜、午前1時頃に母が呼んだ。眠れない上、腹が張ると言う。眠れないのは睡眠導入剤レンドルミンを飲むタイミングを間違えたせいだ。この薬は眠りを手助けするもので、強制的に眠らせる睡眠薬ではない。しかし母は、まだ頭が冴えている午後8時頃に服用する。それでは寝入ってもすぐに目覚め、後はどう頑張っても寝付けなくなる。
早く飲む理由を聞くと、眠くなってからでは体を起こすのが辛いので、はっきりしている内に飲むと言う。もっともな理由なので、今夜からは私が9時過ぎに飲ませることにした。

とりあえず、今は眠れない母を何とかしないと疲れさせる。
「頭を興奮させている物質を解毒させる薬だから。」と、民間の肝臓薬マリアアザミエキスとビタミンCを飲ませた。眠りを誘う薬効はないが、時々、これが心理的に効く事がある。腹の張りはガスを吸収させるガスコンを飲ませた。もっとも、こちらは起こしたり寝かせたりしている間に、ゲップと共に軽快した。

午前2時少し前に床に就いた。横になり灯りを消すと、暗い事ばかり頭に浮かぶ。腹の張りも眠れないのも肝臓ガンの再発の症状では、とか、一人になった私の老後とか、考えていると私まで眠れそうにない。それではまずいと気持ちを切り替えると、いつの間にか寝入っていた。

早朝、母に呼ばれた。行くと、「一晩中吐き続けたので、体がふらついて起き上がれない。」と言う。一昨年、急性胃潰瘍で緊急入院した時と勘違いしているようだ。吐いた物は何処にあるんだ、と聞くと、やっと錯覚に気づいた。意識の混濁の原因は、殆ど眠っていないからだ。母をベットに腰かけさせ、強壮ドリンクを飲ませた。カフェインを微量含んでいるので、普段ならこれで元気になる。しかし、今日は効果がない。その後は、起こすのも移動するのも私の介助が必要になった。食欲もなく朝食はかなり残した。だが、これくらいで弱らせる訳にはいかない。朝食後、遅い時間に散歩へ連れ出した。しかし、期待に反して母は押し黙ったままだった。

散歩途中、車椅子の音を聞きつけ、ゴールデンのルイが庭に出て来て、柵の間からゴツンと大きな頭を出した。「ルイちゃんは良い子だね。」と母と一緒に撫でていると、彼の様子がいつもと違う。気遣うように何度も母へ鼻先を近づける。どうやら、彼は母の不調が分かるようだ。撫で終えて「バイバイ」と言っても家の中へ戻らず、柵沿いに後追いして来た。まだ二歳ちょっとなのに、この犬種は本当に優しい。

母が疲れを訴えるので、生協で買い物をしてすぐに引き返した。
母は昼食も残し、すぐにベットに横になった。そんな体調でも、今夜十分に眠れば明日は回復するだろう。仮に、悪化したとしても、粛々と受け入れるだけの事だ。介護6年目に入った今は、それくらいの覚悟はできている。

Ma_3

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