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2008年2月 5日 (火)

日はうらら節分の豆踏みつぶす 08年2月5日

2月4日
氷点下に下がった昨日朝は歩道の雪が凸凹に凍り、石ころだらけの山道を車椅子で行く思いだった。汗だくになって自然公園まで辿り着いたが、園内の道は更に凸凹に凍っているので入るのは諦めた。

悪路でも帰りは下りばかりで楽だ。途中、母は悪路に身体を揺らされ便意を催し、急いで東京北社会保険病院のトイレへ駆け込み事なきを得た。車椅子用の公衆トイレは散歩コースの各所にあるが、寒い上衛生的ではない。その点、病院の車椅子用トイレは暖かく清潔で使いやすい。
前日、通じが少なかった母は、終わった後、お腹がすっきりしたと喜んでいた。そちらで苦労しているお年寄りをかかえている方は試すと良い。車椅子は乗って身体を揺らされるだけで運動になる。整形外科の治療に全身を揺らす器具があるが、母はそれより車椅子の方が気持ち良いと言う。外気を呼吸し、知人と言葉を交わし、風景を眺める効果は計り知れない。

2月5日
今日は歩道の雪が溶けてなくなり楽な散歩だった。自然公園は好天に誘われた常連の老人たちで賑わっていた。まだら雪の斜面の上に冬木立が柔らかく青空を掃いているのが清々しい。日溜まりで休んでいると、谷の向こうから知人が手を振った。すぐに母に手を振らせて、大きな声で挨拶すると、向こうからも木霊のように声が返って来た。距離は100メートル程だが、静かなので声がよく通る。子供の頃、山遊びで谷を挟み、そのように声をかけ合ったのを懐かしく思い出した。

生協で節分の豆を安売りしていたので買って帰り、出汁醤油に漬けた。豆はすぐに柔らかくなり、箸休めに重宝する。これは今の季節の楽しみだ。

日はうらら節分の豆踏みつぶす。

部屋の隅で、節分の豆の拾い残しを踏みつぶした。しまったと言うより、春近い風物詩を感じる。去年の2月3日の日記を読むと、暖かくて沈丁花が開花しそうだ、とある。暖冬の去年より今年はまともな季節に戻ったようだ。

母は今やっている仕事の印税の皮算用に熱心だ。しかし、本が売れなければ初版の僅かな印税だけで、生活を維持するのは難しい。現実は伏せて「いいよ、欲しいものは何でも買ってあげる。」と言うと、母は食べたいものを、唐墨、生ウニ、このわた、と思いつくまま楽しそうに話す。しかし、実際は一口食べて後は要らないと言うだけだ。それでも、先に希望を持つのは大切なことだ。

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