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2008年3月27日 (木)

花の季節に酔生夢死。08年3月27日

北区赤羽は旧軍の施設跡が多く、隠れた桜の名所である。住まいを出てから自然公園へ行き帰宅するまで、桜無しのコースを選べないほどに多い。
今日、桜は一気に満開になり、スズメやヒヨドリたちが楽しげに花をついばんでいた。ヒヨドリは花弁を食べ、スズメは根元の花蜜を吸い花軸ごと落す。知らない人は花軸ごと舞う桜を不思議そうに見上げる。人が太い枝から切り落とすのと比べると、小鳥たちのいたずらはささやかで可愛く、咎める気にならない。

母は今日も不調を訴えた。母の腹には、手術で弱った腹膜を補強するメッシュが入っている。メッシュは体組織と一体化し板のように堅い。そのため、肥大化した腫瘍の圧力が内蔵へ向かい、母は重苦しさを訴える。有効な対処方法は少なく、今日はガスコンを飲ませた。これは腸内のガスを吸収し重苦しさを軽減する。他に緩下剤でお腹を空にするのも有効だ。

近所の散歩で済ませようと母を外へ連れ出すと、少し元気になって自然公園まで行きたいと言う。自然公園へは12時半に着いた。自然に触れると母は気持ちが晴れると喜んだ。昨日、枯れ葉を舞い落していたクヌギは一気に新芽の淡い緑に覆われていた。園内では、春休みに入った親子連れが、あちこちでお昼を摂っていた。古民家前の田圃は代かきが終わり水が張られ、鏡のような水面に周囲の柳の新緑が写り美しい。その風景を田舎出らしい老人が懐かしそうに眺めていた。

帰り、生協でしめ鯖を買った。生協前には桐ヶ丘団地の公園があり桜が満開である。公園で花見をしていた団地の老人達が酒とつまみの補充に来ていた。彼らはいつもは、桜並木の何でも屋で立ち飲みしている。1日として酒気を絶やさない彼らの身体は相当に痛んでいるはずだ。しかし、酒を止めたとしても、それに代わる生き甲斐を得られるとは思えない。幸不幸は多様で、他人がとやかく評することはできない。酔いの中で静かに逝くのなら、それも良い人生だ。

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