残尿感にノコギリ椰子エキス。08年3月3日
昨夜1時に就寝してから、午前4時に小用で目覚めた。済ませてから再度寝て、母の起きた気配で6時に起床した。5年前、母が重度の腰痛とガンで倒れてから睡眠5時間が続く。ガンは数度の手術で小康を得たが、介護は休みなく続く。それに仕事が加わるので時には疲労を感じることもある。
今日は車椅子を押すのが気怠かった。休むと地面が揺れ足元がフワフワした感じがした。加えて残尿感があり気持ちが悪い。散歩途中、東京北社会保険病院下の公園でトイレに入ったが尿量は少ない。それでも残尿感が残る。老いに良くある症状で、いよいよ来たか、との思いだ。
自然公園に着いてから、更に小用を済ましたが気持ちの悪さは残った。池の淵で顔馴染みに会った。
「ピラカンサが切られて、小鳥達が寄り付かなくなった。草刈りボランティアは何考えているのでしようね。」
彼女は怒りながら傍らの切り株を示した。彼女の怒りは理解出来る。自然観察公園なのに、山ブドウも、木いちごも、アケビも刈り取られてしまった。話を一通り聞いて、関係者に伝えます、と答えた。話し終えて、残尿感を忘れているのに気づいた。忘れるくらいだから、大した症状ではないのだろう。
帰り道、生協で買い物をした。店を出てからタマネギを買い忘れた事に気づいたが、気怠いので引き返すのは止めた。11時に帰宅し、すぐに母に昼前の薬を飲ませた。私はノコギリ椰子エキスのカプセルを飲んだ。これは前立腺炎および肥大の特効薬で残尿感にも効く。それから横になり、MacのiTunesで音楽を聴いた。最初の曲はアメージンググレースだが、聴き終わる前に寝入ってしまった。15分後に目覚め、お昼の支度をした。
昼食後の雑用が終わったのは2時。いつもならそれから仕事をするが、今日は何もせず12チャンネルで、母と1972年アメリカ映画クリントイーストウッド主演の「シラーノ」を見た。途中、ひどく眠くなったので午睡を取った。その30分程の眠りで身体はすっきりし、午前中悩ませた残尿感は消えていた。母はテレビを止めてベットに横になっているようで、物音一つしない。母が逝き一人になれば、日常はこのような静けさになるのだろう。それは自由と老への不安が入り交ざった寂寥感である。
先日、中国学の中山時子氏に電話をした。彼女は老舎研究で著名な方で長くお茶の水大で教鞭をとられていた。彼女と母は親しかったが、20年程音信不通で常々母は消息を気にしていた。インターネット検索をすると、教え子のブログがヒットした。最近のスナップ写真と、84歳の今もかくしゃくとして元気だとあった。直ぐにプリントして母に見せるととても喜んだ。それで、ためらいながら研究室に電話した。
彼女と母の話の成り行きで、私の仕事が落ち着いている5月頃に彼女が我が家を訪ねることになった。これで一つ、母の楽しみが増えた。高齢になると、希望を持つことで元気になる。そのようなささやかな希望の積み重ねが母を94歳まで支えている。
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