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2008年4月14日 (月)

昼寝二題。08年4月14日

13日
散歩道でAさんに会った。私と同年輩の彼女は、会うとよく病気のことなどを相談する。
彼女は挨拶もそこそこに、義兄を見舞った話しを始めた。義兄は身体のしびれを覚え、千葉の公立病院に入院していた。しかし、入院三日目に脳梗塞を起こし、更に治療が遅れて半身不随になってしまった。家族は医師の不手際だと怒ったが、不可抗力だと相手にされない。このケースでは病院は脳梗塞発作に注意し、それでも起きたら迅速に治療して後遺症を小さく留めるべきだった。

見舞いに来たAさんに、義兄はろれつの回らない言葉で嘆いていたと言う。脳梗塞を心配して入院したのに大きな後遺症を残すとは本堂に気の毒だ。入院するまでは人一倍元気な人で、それが僅かな間に半身不随なるとは大変なショックだろう。医師を信じるのは大切だが、全部任せて安心するのは禁物だ。

曇り空で冷たい一日だった。
夜9時過ぎ、電気あんかを母に頼まれた。年を取ると足が寒く寝付きが悪い。スイッチを入れ、私は隣室でテレビを見ながら、母に睡眠誘導剤のレンドルミンを飲ませるタイミングを待った。母に任せると、眠くならない前に飲んでしまうので薬が効かない。
「三島さんの上の空き地は気持ちよかったね。」
母はベットから話しかけた。それは半世紀以上昔のことで、三島さんとは郷里日南市大堂津の神社のことだ。神社裏山にはお神楽などをするテニス場くらいの芝生の広場がある。母は毛布とゴザを持ってそこへ出かけ、よく昼寝をしていた。
「今頃は海がキラキラ光って綺麗だった。」
母は広場から見える太平洋と沖の大島の風景を懐かしそうに話した。その頃、父は事業に失敗し、毎日借金取りが押し寄せるので、母はその広場へ逃避していた。借金取りは厭だが、雄大な自然を眺めながら昼寝をしたのは爽快な思い出のようだ。最近、母はそのように昔の話しをすることが増えた。

14日
朝から冷たい雨。自然公園の雨に洗われた大気が清々しい。古民家に着くとすぐ座敷に上がり横になった。5分ほど眠って目覚めると、開け放った縁側からの新緑が美しい。区営のこの古民家は遠慮がなく、我が家のようにくつろげる。

帰り道に雨はやんだ。生協に寄って仏壇の花を買った。生協を出て道を渡ると桐ヶ丘団地の公園がある。買い物を済ませると直ぐに緑に包まれるこの環境は素晴らしい。それから桐ヶ丘団地敷地の古いコンクリート壁沿いに車椅子を押す。低い壁なので目の高さに住民の植えた花や家庭菜園が見える。今はエンドウの白い花が可愛い。この一連の気持ちのよい散歩のおかげで、母の命は消えかけては蘇っている。

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